

ウィズ・カリファの代表作『Kush & Orange Juice』の15周年を数えた2025年は、再発とゲスト満載の続編で祝うビクトリーラップの年でもあった。そして2026年、ウィズ・カリファは、アルバム『Khaotic』を引っさげて、まっさらな気持ちで新たな一歩を踏み出したといえる。ヒップホップ界の実力者やヒットメイカーたちを多く迎えた約30分の本作は、強烈で硬質なトラップビートの上に、彼らしい派手なライフスタイルとスモーキーなエッセンスを交えて展開する。本当の意味でソロ曲と言えるのは「I Put That Shit On」と、アンビエントなムードをまとった「La Vida」の2曲のみで、それ以外はゲストとのコラボレーションで構成されている。常連コラボレーターのジューシー・Jとは「If You Know You Know」で、2チェインズとは「Wit My Twin」で再び共演し、互いの持ち味をぶつけ合う。中でも目立つのがRMRの参加だ。少なくとも3曲に参加し、欲望と成功に執着する「Head Money Trees Clothes」では存在感を示し、808がうなるノスタルジックな「Back Against The Wall」では、刑期を終えたばかりのMax Bと共に堂々たるフレックスを披露している。