

Cardinalsは2020年代初頭にシングル「Amsterdam」と「Roseland」でシーンに登場して以来、騒々しくメロディックで伝統的な構成のインディーズロックから、より気まぐれで不確かなところが魅力のサウンドへと進化を遂げてきた。デビューアルバムとなる『Masquerade』は、足を踏み鳴らして身を震わせ、激しく怒りながらも、むき出しのもろさを抱えた不安定な作品で、繊細さと、何かがほころびかけているような感覚がにじんでいる。5人組が愛や信仰、苦悩を探求し、収録曲の「The Burning of Cork」では自分たちが生まれ育った街でかつて繰り広げられた暴力の教訓と傷痕に向き合う中で、複雑な感情が吐露されていく。そしてFinn Manningのアコーディオンは感情をより豊かに、巧みに描き出すための強力な手段となり、突き刺すようなギターに囲まれながらため息をつき、渦を巻く。その傍らではボーカリスト/ギタリストで弟のEuranが、「Anhedonia」では残虐性の連鎖に、そして「Big Empty Heart」では愛がもたらす苦悩と依存に思いを巡らせている。 アイルランド出身で文学的な質感をまとった彼らが鳴らす、ポストパンクの要素を色濃く反映した激しい音楽は、Fontaines D.C.やThe Murder Capitalと比較されがちだ。しかし、この二つのダブリンのバンドが人気を集める最大の理由は、変化に前向きで、新たなメッセージや表現方法を見いだそうと積極的にチャレンジする姿勢にある。『Masquerade』の出来栄えから見て、Cardinalsもその伝統にしっかりと名を連ねることになりそうだ。