

Ava Maxのサードアルバムには、高度な“逆心理学”が仕込まれている。例えば、偽の署名サイトDontClickPlayOnAvaMax.comで未発表シングルの一部が公開されたり、リリースまでの数週間、MaxがSNSから突然姿を消したりと、謎めいたプロモーションが展開された。それが革新的なマーケティング戦略かどうかはさておき、「Sweet but Psycho」(2018年のヒット曲)で知られる彼女は、2023年の『Diamonds & Dancefloors』に続く本作で、1980年代のシンセポップ、1990年代のユーロダンス、初期のレディー・ガガ、そして『Blackout』期のブリトニー・スピアーズの要素を融合させた世界観を全12曲で展開。「Lovin Myself」「Sucks To Be My Ex」では幸福な自立をたたえ、「Wet, Hot American Dream」ではa-ha風のサウンドに乗せて、ブルージーンズとアップルパイのようなアメリカンな世界を表現する。そして、四つ打ちのビートの「Don't Click Play」では、Maxはサングラスをかけ、襟を立て、挑発的なタイトルの真意を明かす。「If you didn’t come to dance/DJ, don’t click that.(踊る気がないなら、DJ、クリックしないで)」