

2025年のFUJI ROCK FESTIVALで初来日にしてヘッドライナーを務め、満場の観客を沸かせたVulfpeck。同年3月にリリースした約2年ぶり7作目のオリジナルアルバム『Clarity of Cal』は、Vulfpeckならではのファンクサウンドを簡潔かつしなやかに展開し豊かなグルーヴを生み出す一作だ。2024年の9月にバークリーとロサンゼルスで行った計8回にわたるライブパフォーマンスからのベストテイクを基にスタジオで制作。現代最高峰のベーシストの一人であるJoe Dartや、多彩なリズムギターに個性をひらめかせるCory Wongを筆頭に、凄腕のプレイヤー集団である彼らの強みが最大限に発揮されるのがライブであり、そのテンションとダイナミズムがスタジオ制作においても隅々まで行き渡っている。ボーカルを担うメンバーが増えたことで、過去作と比較してもよりメロディアスでポップ寄りな仕上がりとなり、さらに音の密度よりも一つ一つの音をクリアに響かせる空間設計を意識したサウンドメイキングも新しい。広大な空間で個々のミュージシャンシップを存分に発揮した『Clarity of Cal』は、Vulfpeckの新章の幕開けを感じさせる作品だ。