Good Things

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「これまでのキャリアで最高のアルバムを届けることができたと思っている」とDan + Shayのダン・スマイヤーズは、2018年のサードアルバム『Dan + Shay』に続く新作『Good Things』についてApple Musicに語る。大胆な発言に聞こえるかもしれないが、スマイヤーズと相棒のシェイ・ムーニーによるこのアルバムには、確かにヒット曲が詰め込まれているのだ。本作には、「Glad You Exist」や「I Should Probably Go to Bed」のような大ヒットシングルが収録され、ジャスティン・ビーバーとコラボレーションしたポップとカントリーのクロスオーバー曲「10,000 Hours」は、リリースと同時にストリーミング回数の記録を塗り替えてグラミー賞を受賞した。新型コロナウイルスのパンデミックによりツアーは中止となったが、そのおかげで彼らはアルバムを仕上げるための思いがけない時間を得ることができた。「ファーストアルバムの時のように没頭して、一日の起きている時間をすべて費やすことができた」とスマイヤーズは語る。「徹底的に磨きをかけて、可能な限り最高の作品を作ったんだ」2人が奏でる、キャッチーなフックを多用したカントリーが大好きなファンたちにとって、『Good Things』は大いに楽しめる内容になっているはずだ。それは今回も多数の楽器を担当したスマイヤーズのプロダクションと彼の音楽的才能、そしてムーニーの比類ない歌声に負うところが大きい。タイトル曲の「Good Things」では複雑なアレンジが施され、幾層にも重ねられたボーカルのハーモニーが耳に残る大迫力のコーラスを奏でる。「Lying」では、教会で歌っていたというムーニーのルーツを音響的に伝えている。そして、ポップ界のスーパースター、ショーン・メンデスと共作したキャッチーで巧みな「Body Language」で、2人は新たなクロスオーバーを成功させている。ここでは、2人がApple Musicのために、『Good Things』の中の主要な楽曲を解説してくれた。Good Thingsダン・スマイヤーズ(以下スマイヤーズ):クレイジーな話だけど、「Good Things」は僕たちが初めてZoomで書いた曲なんだ。友人のAshley Gorley、ジェイソン・エビガン、Ross CoppermanとZoomを通して作った。ナッシュビルに引っ越したころの、アコースティックギターだけで曲作りしていた時代に戻ったような気分になったよ。誰かがタイトルやコンセプトを持ち込んで、そこから言葉を書いたり、メロディを考えたりするんだ。完全にプロデュースされたトラックが先にあって、そこに向かって展開するわけではなくてね。そのやり方を否定するわけではないし、むしろ大好きなんだけど、今回は基本に立ち返って、言葉や曲のストーリーに集中することができた。Body Languageシェイ・ムーニー(以下ムーニー):実はこれは友人のショーン・メンデスと一緒に書いた曲。みんなも彼の名前を聞いたことがあるはず。非常に才能のある人間で、トップクラスのイケメンだと言っても過言じゃない。ショーンは地球上で最も才能のある一人なんだ。彼はがっつり関わってくれて、曲作りのプロセスも人任せにしない。僕らはアコースティックギターを一本だけ持ち込んだ。ダンはいつもかっこいい奇抜なタイトルを携帯電話に書き留めていて、それを曲作りの中盤に言い出したりするんだけど、僕らは「それ最高だね。なんで最初から言わないんだよ?」って感じなんだ。Lyingスマイヤーズ:「Lying」はアルバムの中で最も楽しい曲の一つ。シェイは子どものころから教会で歌っていたこともあって、この曲にはゴスペルからの影響が色濃く反映されている。僕らは友人のAndy AlbertとJordan Reynoldsと一緒にツアーしたんだ。中西部のどこかで開催されたフェスティバルかカウンティーフェアでライブしたんだけど、そこに小さなトレーラーがあってね。電源があったかどうかも分からなかったけど、泥の中にそのトレーラーがたたずんでいて、僕らはラップトップを持ち込んで、Jordanがこの短いリフを弾いたんだ。ピアノのね。そしてコーラス部分を、みんなでフリースタイルで作り始めたんだ。自分たちの中からものすごい速さであふれ出してきた曲で、「これはすごい」と思った。Glad You Existムーニー:この曲は最初からとても特別なものだった。実は新型コロナウイルスが流行する前に書いたんだ。曲は2人で書いて、タイトルはダンが思いついたんだけど、それは彼が毎日言っていた言葉だった。このようなタイトル(Glad You Exist=“君の存在がうれしい”)にふさわしい気持ちを描くのはなかなか難しい。とても普遍的だからこそ、難しい。曖昧で、聴く人がそれぞれの受け止め方をできるんだけど、それを実現できたらとても特別なこと。僕たちはただ、愛やポジティブな気持ちを広めたかったんだ。多くの人は必ずしも相手に伝えるべき適切な言葉を持ち合わせているわけではないし、励ましが必要なとき、時には歌だけが必要とされる場合もある。10,000 Hours (with ジャスティン・ビーバー)スマイヤーズ:これはアルバム収録曲の中で、最初にリリースされた曲で、この曲の成功で好スタートを切ることができた。すべてを前へ押し出してくれて、僕らの音楽を今まで行ったことのない場所へと広げてくれた。そのことについて、とても感謝している。僕らがナッシュビルにいた時に生まれた曲で、自分の携帯電話に「10,000 Hours」というタイトルが入っていたんだ。僕らはそれをどうやったらラブソングにできるか考えていた。ある人物もしくは人間関係に結びつけるには、どうすればいいだろう?って。 その答えは、誰か大切な人について学ぶというのをテーマにすることだった。何かを本当にマスターしたり、新しい技術を習得したりするためには、一万時間を要するといわれている。だからこの曲は、「もっと知りたい」とか「大切な人や気になる人のことをすべて知りたい」という気持ちを表現しているんだ。I Should Probably Go To Bedムーニー:これは「Glad You Exist」と同じころに書いた曲。僕らはグラミー賞直前のロサンゼルスにいて、このちょっとしたリフと「そろそろ寝ようかな (I should probably go to bed)」という歌詞のアイデアがあったんだけど、完成しなかった。それから2020年になり、パンデミックが起こって、3公演行ったところで計画が中止になった。ダンと僕は一年半くらい隔離生活を送った気分だったけど、実際は3か月くらいだったと思う。その間は会うことができなかったんだ。再び集まった時、「君には本当に感謝してるよ。ちょっとジャムってみよう」という瞬間があった。ダンがピアノの前に座って、「I Should Probably Go to Bed」のリフを弾き始めたのを聴いて、「うわ、本当にかっこいい曲だな」と思ったのを覚えている。

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