

ジルベルト・ジルが全面的にバックアップした1973年の『インディア』に続き、同じく亡命先から帰国したカエターノ・ヴェローゾをプロデューサーに迎えて制作した1974年発表の名作。冒頭の「Barato Total」にはジルが前作に続いて参加しているのに加えて、数曲でキーボード奏者のジョアン・ドナートが演奏とアレンジで参加している点も聴きもの。後のブラジル音楽の発展を支える才人たちが集結してガルの歌い手としての魅力を多彩に引き出した作品となっている。翌年に発表されるカエターノ自身のアルバム『Jóia』にも収録される「Lua, Lua, Lua, Lua」や「Joia」、ドナートのピアノだけを伴奏に歌われる「Até Quem Sabe」など、独特の浮遊感に包まれたメロウな佳曲ぞろい。