

このアルバムのシングルになった曲、例えばロボット感のある「Automaton」やキラキラしたポップソングの「Cloud 9」を先に聴くと、Jamiroquaiは2010年の『Rock Dust Light Star』で専念した楽器の生演奏から手を引いたと思えるかもしれない。しかし、そうではない。バンドの8作目となる本作は、雰囲気は未来的でありながらも、アシッドジャズのルーツへと見事に回帰したアルバムだ。深みのあるグルーヴ、疾走感あふれるベースライン、そしてサックスの熱狂的なソロがしっかりと息づき、それらの要素は「Vitamin」のスリリングなフリーフォームジャズの爆発や、喜びに満ちた何でもありのアウトロが際立つサイケデリックな「Dr Buzz」に絶妙なバランスで詰め込まれている。