花ざかり

花ざかり

1977年後半、山口百恵本人がファンだったさだまさしによって書かれた繊細なバラード「秋桜」が大ヒット。そして12月、同曲を含む花をテーマにした当アルバムが発売された。同じくさだによる「最後の頁」の他、谷村新司は「悲願花」を、当時はまだ新進のシンガーソングライターだった岸田智史は「ドライフラワー」など3曲を作曲。おなじみの阿木燿子と宇崎竜童は4曲に参加しており、終曲の「寒椿」の余韻はとりわけ深い。内省的な歌が多く、フォーク/歌謡曲寄りの渋めの編曲が目立つ。すでに不良的なイメージを歌うこともあった百恵だが、このアルバムでは主演してきた文芸系の映画で見られたような耐え忍ぶ奥ゆかしい女性像も想起される。淡い味わいのあるこのアルバムは、熱心なファンの間でも静かに愛され続けている。

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