2010年代 スラッシュメタル ベスト

2010年代 スラッシュメタル ベスト

完全に消えて無くなるジャンルは一つとしてない。1990年代から2000年代初頭にかけて、数々のバンドが優れたアルバムを発表し続けたスラッシュメタルシーンは、その隆盛から30年近くが経過した2010年までに、大きな復活を遂げようとしていた。1980年代にスラッシュの“ビッグ4”が登場した頃、まだ赤ちゃんだったであろう若きヘッドバンガーたちは、速弾きのギターソロやサディスティックに暴れるビートから、叫び声やうめき声など、まるで鋼をかみ砕いているかのようなボーカルまで、このジャンルを象徴する革新的なサウンドを新世代のメタルファンに紹介していた。1980年代後半に現れた、ハードコアパンクを大量に注入したハイブリッドであるクロスオーバー・スラッシュのようなサブジャンルでさえ、Municipal WasteやPower Tripのようなバンドのおかげでよみがえる。そしてPower Tripは2017年の名盤『Nightmare Logic』で、全米でメインストリームとなる成功を収めるまでに至った。アンスラックスとオーヴァー・キルのようなベテラン勢はルーツに戻り始め、このムーブメントの激しいサウンドに対するあくなき渇望に照準を合わせたエネルギッシュなアルバムを制作し、それはまるで、1980年代の再来のようだった。

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