孤高のアイリッシュソウルマン、ヴァン・モリソンの魅力を言葉で説明するのは難しい。ソウルフルでありながら醒めた視点を持ち、気難しくありながらどこまでも優しい。そんな彼が奏でるラブソングは、いつだって強烈な熱を帯びながらも、第三者が見つめるかのような客観性が存在している。狂おしく愛をつづる名品"Crazy Love"でさえも、感情をどこまでも抑え、"Tupelo Honey"では、聴く者の心をゆっくりと溶かし始めていく。穏やかな時間の中に、ただただ美しいメロディと優しく愛おしい言葉が重なり合う。すべてがスタンダードになってもおかしくない風格を持つ名曲の数々。