トロピカリア／トロピカリズモとは1960年代後半にブラジルで巻き起こった音楽を中心としたアートムーブメント。その中心的存在の一人だったジルベルト・ジルは、活動、音楽共に先鋭的だった。ひずんだギターサウンドから多彩なリズムアレンジメントやドラマチックなストリングスの使用、そして浮遊感を醸し出すオルガンの音色まで、サンバをベースにしたポップソングに、ありとあらゆる音楽的要素を詰め込み新境地を開拓。"Domingo no Parque"や"Cérebro Eletrônico"をはじめとした楽曲の何ものにもとらわれない自由な旋律は、どこまでも高く舞い上がりリスナーの心をとらえて離さない。