

映画史上最長を誇る007シリーズは、長い歴史の中で多くの変化を経験した。だが、ジョン・バリーが作曲した不滅のテーマ曲は、1962年公開の第1作目『Dr. No(007は殺しの番号)』以来変わらず、全ての作品を代表するメロディとして"007"という一つの文化を定着させる役割を果たしてきた。シャーリー・バッシーが歌った"Goldfinger"や"Diamonds Are Forever"などの主題歌は、作品のオープニングとエンディングを演出する基本スタイルを完成させ、ポール・マッカートニー & ウイングスのロックチューン"Live and Let Die"は、3代目James Bond、ロジャー・ムーアが演じるたくましいキャラクターへのアップデートに一役買うなど、それぞれの主題歌が各作品を象徴する存在として輝きを放った。その後、数十年間に渡り、マドンナからジャック・ホワイトまで、各時代を代表するビッグネームが主題歌を担当し、足跡を残している。そして25作目となる2020年公開の『No Time To Die』では、ビリー・アイリッシュと兄FINNEASが、最新世代の代表としてこの長きに渡るポップスターの一つの通過儀礼ともいえる主題歌の担当に抜擢されている。このプレイリストで映画007シリーズを彩った数々の名曲を楽しもう。