

2025年のショパン国際ピアノコンクールは、毎回ワルシャワで行われるこのコンテストの100周年を祝う回となる。同コンクールの発端は、1925年にポーランドのピアニストJerzy Żurawlewが、ショパンのピアノ曲の優れた解釈者をたたえて賞を授けるというコンテストを提案したことだった。第1回はその2年後の1927年に開催され、後に大きな名声を得ることになるソビエト連邦のピアニスト、レフ・オボーリンが優勝した。第2次世界大戦の期間には中止を余儀なくされたが、1949年に再開され、1955年以降は5年に1度の開催となっている。2020年に予定されていた第18回は新型コロナウイルスの影響で2021年に延期されたが、今年は通常通り開催される。 過去何十年もの間にショパンコンクールでメダルを手にした者たちの多くは、伝説的なピアニストとして世界に羽ばたいてきた。優勝者の中には、マルタ・アルゲリッチ、クリスチャン・ツィメルマン、マウリツィオ・ポリーニ、ユンディ・リらがいて、第2位となったピアニストたちの中には、ガブリエラ・モンテーロ、イングリット・フリッター、ダニール・トリフォノフなどがいる。このプレイリストでは、それぞれのピアニストによるショパンコンクール出場時の歴史的なライブパフォーマンスのほか、彼らが受賞後に録音した演奏も楽しめる。 現在ショパンの命日に合わせて10月に開催されているこのコンクールは、音楽界で最も権威あるコンテストの一つとして知られている。要求されるレベルも極めて高い。一人の作曲家に焦点を当てるというこの珍しいコンクールの出場者は、全曲ショパンの作品から成る六つのプログラムを組まなければならず、そのすべてを暗譜し、満員の聴衆が席を埋める国立フィルハーモニーの荘厳なホールで演奏することを求められる。それだけに報酬も大きい。今年は上位6名が総額20万ユーロ以上の賞金を分け合う。そして優勝すれば、公演と録音の両面における輝かしいキャリアへの道が開ける。