

壮大なロードトリップには、同じくらい壮大なサウンドトラックが必要だ。いわゆる“オープンロード・ロッカー”と呼ばれる、ドライブに最適な疾走感あふれる楽曲たち。その中には、AC/DCの猛烈にエネルギッシュな「Highway to Hell」のように、車やドライブについて明確に言及している曲もあれば、開けた道そのものが持つ自由や可能性を捉えたクラシックロックのアンセムや、ゆったりとしたジャムナンバーも存在する。こうした空気感は、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの「American Girl」の主人公(「約束を信じて育ち」、常に希望の光を見いだそうとする人物)の姿や、ブルース・スプリングスティーンの力強く希望に満ちた「Glory Days」が醸し出す、どこか物悲しいノスタルジアに体現されている。その一方で、オープンロード・ロッカーは、反骨精神あふれる曲であることも少なくない。それは、Joan Jett & The Blackheartsの拳を突き上げたくなるような「I Love Rock 'N Roll」をけん引する荒々しいリフや、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの反抗的な政治的メッセージが込められた「Fortunate Son」、そしてシン・リジィの「The Boys Are Back In Town」に見られる、仲間たちが集結したかのようなハードロックのヴァイブスからも明らかだ。