1990年代後期から“日本語ラップ”の普遍的な表現を追求し続け、世代を超えてリスペクトを集めるラッパー／ビートメイカー。日本的な叙情に富んだリリックとラップのメロディアスなフロウがLIBROの大きな特徴だ。そして、サンプリングを駆使して作り上げた繊細にして温かみのあるビート。USヒップホップのトレンドとは一定の距離を置き、独自に追求してきた音楽性は、ファーストアルバムにして日本語ラップクラシックである1998年の『胎動』で早くも結実した。その後、ラッパーとしての活躍に期待が高まるも、2000年代はビートメイクに軸足を移し、一時は表舞台から離れていた。2014年のアルバム『COMPLETED TUNING』から復帰し、深みと味わいを増した作品をコンスタントに発表。彼をリスペクトするRHYMESTERや餓鬼レンジャーのポチョムキンをはじめ、漢 a.k.a. GAMIやDJ BAKU、PUNPEEや5lackなど、幅広い世代のアーティストたちと共演を果たしている。