幼少時に父親のレコード棚からジョニー・キャッシュやボブ・ディランを聴き、音楽を通じてアメリカ民俗史やスコットランド民俗文化を学んだシンガーソングライター。1940年代以降のフォークリバイバル運動をけん引したピート・シーガーの良き後継者ともいえるであろう Josh Ritter は、ジョーン・バエズにも認められ、後に彼女に楽曲をカバーされるなど、その実力は折り紙つき。アイルランドでの旺盛な活動もあってか、単なるアメリカーナでなく、どこかアイリッシュ～ブリティッシュフォークの香りを漂わせるのも魅力の一つ。作家として小説を発表するほどのストーリーテリングの才を持ち、まるで読み聞かせるような滋味ある歌声は、どの曲からもじわじわと染み入るだろう。