その歌声で高い人気を誇るシンガー、麻倉未稀。彼女といえば「ホワット・ア・フィーリング~フラッシュダンス」(1983年)、「ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO」(1984年)といった洋楽の日本語カバーがおなじみだが、これらは当時大きな注目を集めた大映ドラマの主題歌だった。ドラマのストーリーを反映したような豪快なうねりを持つ楽曲と、それを歌い切る彼女のパワフルな声はインパクトが強かった。学生時代からシャーリー・バッシーに憧れた麻倉は繊細かつテクニカルな歌い方も可能で、その歌唱力への評価は非常に高く、キャリアの中ではジャズやゴスペル、ラテン、さらにはクラシックまで歌いこなしてきたほどだ。ミュージカルへの出演歴もあり、エンターテイナーとしての横顔も持つ実力派。エネルギュッシュな楽曲はもちろん、さまざまなタイプの歌を歌い続ける彼女の魅力に触れてほしい。