フロリダ出身のノンポイントは、2000年代のニューメタルブームにブレイクした重量級バンドだ。2000年リリースの「What a Day」や、フィル・コリンズの「In the Air Tonight」の雰囲気あるカバーを聴けばわかるように、彼らは人を引きつけるフックを得意としている。だが、ノンポイントがさらに得意としているのは、モッシュピットを激しく盛り上げるその演奏だ。実際に、彼らはキャリアを重ねるごとに、より重厚さを増している。例えば、キャリアの20年目にリリースされた2018年の『X』は、時代を超越したベテランバンドが、グルーヴィなメタルが持つ容赦ない推進力への愛を前面に押し出した、実に圧倒的なアルバムである。彼らのエネルギーは衰えることを知らない。