はじめての ダニー・ブラウン

はじめての ダニー・ブラウン

ダニー・ブラウンを語らずして、デトロイトのアンダーグラウンドシーンは語れないだろう。自らの暗い体験やスキャンダラスな言葉を使ったリリックは過激だが、そのライミングは確かなスキルに裏打ちされており、ヒップホップシーンにおける評価をものにしてきた。貧困に苦しんだ幼少期から裏社会に足を踏み入れたものの、ラッパーとして成功したというバックボーンもまた、ヒップホップドリームを体現していて魅力的である。時に現実的に、時にサイケデリックな隠喩を交えながら、なめらかなフロウで綴るその鮮明なイメージは、多くのリスナーを引きつける。