はじめての サミュエル・コールリッジ=テイラー

はじめての サミュエル・コールリッジ=テイラー

アフリカ系の作曲家Samuel Coleridge-Taylor(サミュエル・コールリッジ=テイラー)は20世紀初頭、エドワード朝時代のイギリスにおいて、人種や階級の壁を越えた絶大な人気を誇った。王立音楽院でチャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォードの下で学んだ彼の代表作は、アメリカ先住民の伝説的英雄、ハイアワサの物語にインスパイアされたオラトリオ『Hiawatha’s Wedding Feast(ハイアワサの婚礼)』で、初演は師であるスタンフォードの指揮によって行われている。この作品が大ヒットとなり、アメリカへの演奏旅行も成功させたColeridge-Taylorは国際的な名声を獲得。指揮者としても活躍した。しかし彼が37歳で亡くなった時、財産はほとんど遺されていなかったという。それは彼が他人に対して、特に恵まれない黒人に対してとても優しく、多くのお金を人々に渡してしまっていたからだといわれている。Coleridge-Taylorの楽曲は同時代の作曲家たちの作品と同じく、情感にあふれ洗練されているが、自身のルーツであるアフリカへの思いが含まれた独特の響きは彼ならではのものだ。

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