

イギリスの音楽史における最も重要な作曲家の一人であるグスターヴ・ホルストは、1874年、グロスターシャー州に生まれ、ロンドンの王立音楽院で学んだ。代表作は1920年に全曲が公開初演された『惑星』。この組曲の第4曲「木星」は特に広く親しまれており、ここ日本でも歌詞を施されポップシンガーによってカバーされることで、作曲から100年以上の時を経てさらに人気が高まるというまれな現象を巻き起こした。他に音楽教師として務めていたセント・ポール女学校のために書いた『St Paul's Suite』をはじめとするイギリス民謡に根差した作品や、心の澱(おり)を洗い流してくれるような合唱曲からも、ホルストならではの音楽の魅力を感じることができる。『惑星』だけでないホルストの世界を知るためにうってつけのプレイリスト。