

子どものような無邪気さと凜(りん)とした強さを感じさせるシンガーソングライター、カネコアヤノ。大学在学中に本格的な音楽活動を始め、このころ、カネコアヤノのバンドセットに欠かせない存在となる本村拓磨(ゆうらん船)と出会う。大きく注目を浴びるようになったきっかけは、2018年のアルバム『祝祭』。私小説的な歌と躍動感に満ちたバンドサウンドが高く評価され、その後も作品を発表するごとに注目度を高めていく。レコーディングは10代の頃から静岡の伊豆スタジオで行い、バンドメンバーと共同生活のように合宿をしながら制作するという。彼女の演奏形態にはバンド編成とアコースティックギター弾き語りの二つのスタイルがあり、『祝祭』以降はバンドで作り上げたアルバムをギター弾き語りで再録音する“ひとりでに”シリーズを発表するのが恒例となっている。