Josephine Vander GuchtとAnthony Westによってロンドンで結成された男女デュオ。それぞれに別のキャリアを持っていた2人は2014年からオー・ワンダーとしての活動を本格化させた。毎月シングルをアップし続けていく企画が話題を呼び、"All We Do"や"Drive"などのヒット曲を生み出した後、それらのシングルをコンパイルしたデビューアルバム「Oh Wonder」をリリース、ヨーロッパを中心にその人気が拡大していった。ユーロポップにも通じるキャッチーなシンセサウンドに、チルなR&Bやベースミュージックをミックスさせた彼らのインディーエレクトロサウンドは、メロウに翳（かげ）りながらもあくまでポップスの軽やかさを失わない。それを可能にしているのは、ピアノの弾き語りまでギミックを削ぎ落とした時に際立つソングライティングの確かさだろう。微妙な距離感を保って互いの熱を伝えながらすれ違うツインヴォーカルもセンシュアルな魅力をたたえている。セカンドアルバム「Ultralife」はUKチャートでトップ10入りを果たし、以降、エレクトロポップの可能性を軽やかに更新し続けている。