K-Popの大型グループSEVENTEENは、制作過程の舞台裏をファンに見せることで、着実に韓国チャートのトップへ登り詰めた。2013年、彼ら13人の姿はPledisエンターテインメントでの研修時代にインターネット番組で初披露された。そこではヒップホップ、ボーカル、パフォーマンスの3つのユニットに分かれ、彼ら自身が手掛けた作曲や振り付けによるリハーサルやパフォーマンスが映し出された。そして、Pledisエンターテインメントが正式にグループを傘下に迎え入れた後の2015年に放送された、リアリティテレビシリーズ『Seventeen Project: Big Debut Plan』では、大手テレビ局の1時間に及ぶ生放送のステージで締めくくった。SEVENTEENのファンコミュニティは“CARAT（カラット）”と呼ばれるが、それはプロモーションイベントで初披露したファーストEP『17 Carat』に由来する。このEPはK-Pop作品の中でも全米チャートに長くランクインし、収録された「Adore U」は彼らの代表作となった。また、彼らの3時間にも及ぶ壮大なコンサートも魅力にあふれる。ぴったり息の合ったダンスと、次から次へと繰り広げられる各メンバーのエピソードに加えて、ピアノバラード（「Say Yes」）からエレクトロヒップホップ（「Fronting」）、オートチューンを使ったハードなダンスポップ（「HIT」）など、多彩な楽曲もステージを盛り上げている。SEVENTEENは、最初の3作で立て続けに韓国チャート1位を獲得した後、2019年のOde to Youツアーの映像をドキュメンタリーシリーズ『Hit the Road』として公開し、舞台裏のバーチャルツアーへとファンを再び招待した。彼らのように、オーディエンスと固い絆を結ぶことが、K-popでの成功の基本といえるかもしれない。2020年にミニアルバム『Heng:garae』が発売1週目で100万セールスを記録すると、収録曲の「Left & Right」では世界中を巻き込んで動画共有サービスのダンスチャレンジを実施し、再びファンをSEVENTEENの世界へ引き込んだ。