ハイクオリティなダンスポップと可憐なパフォーマンスが国境を超えて愛され、瞬く間にK-Pop新世代のけん引役となった5人組。 2022年夏に活動を開始した直後に、初の作品『NewJeans 1st EP 'New Jeans'』の収録曲が次々とヒットチャートの上位にランクインし、以降もリリースする曲すべてが国内外で歓迎された。大躍進の原動力となったのは、彼女たちを育てた敏腕ディレクターのミン・ヒジンの美学が反映された音作りである。ムーンバートンやジャージークラブ、ドラムンベースなど、かつて流行したジャンルをあえて取り入れ、新鮮に響くことを意識しながらブラッシュアップ。さらに自身が好きだと語るアントニオ・カルロス・ジョビンの作品に通じる、サウダージ的な感覚もうっすらとにじませて他にはない味わいのサウンドに仕立てた。トラックメイクには250やFRNKといった注目の実力派アーティストを起用し、ボルチモアクラブのビートを参考にした「Ditto」（2022年）では作詞にインディーズ界のスターであるOOHYOやThe Black Skirtsが参加するなど、制作面での話題も事欠かない。また難易度の高いパフォーマンスにもかかわらず、常に楽しみながら踊っているメンバーたちの姿も大きな魅力となっている。 そんなグループならではの良さが凝縮された『NewJeans 2nd EP 'Get Up'』（2023年）はアメリカをはじめとする世界各地で大ヒットを記録。中でも、バイレファンキと落ち着いたボーカル＆ハーモニーで独自の世界観を見せた「ETA」が評判を呼び、代表曲の一つとなった。海外の大型フェスティバルでも引っ張りだこの彼女たちは、誰もが認めるポップアイコンとなりつつある。