アーティストプレイリスト
- ロックンロールの魅力を世界中に広めただけでなく、1950年代以降のポップミュージックにおいてもっとも重要なアーティストの一人である、エルヴィス・プレスリー。1935年にアメリカのミシシッピ州で生まれたエルヴィスは、1954年にレコードデビュー。シングル "Heartbreak Hotel" のヒットにより、スーパースターの座へと駆け上がった。リズム・アンド・ブルースをはじめとするブラックミュージックとカントリーを融合させた画期的な音楽性、セクシーかつワイルドなヴォーカルスタイルは、ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズなど、その後のアーティストにも多大な影響を与えた。
- エルヴィス・プレスリーの「Blue Christmas」は、クリスマスシーズンに孤独を感じる人の気持ちを的確に歌った有名なクリスマスソング。だが、キング・オブ・ロックンロールが歌ったクリスマスソングはこの一曲に終わらない。無骨でグルーヴの効いた12小節のブルースに季節の挨拶を乗せた「Merry Christmas Baby」や、彼のスピリチュアルな一面に触れるような歌声に感動を覚える名曲「Silent Night」を聴くと、彼が同世代のどのロックンローラーよりもホリデーソングを深く理解していたことが分かるはずだ。
- 1961年以降、ステージから離れていたエルヴィス・プレスリーが、久々に観客の前へ姿を見せた1968年のテレビ番組は、キング・オブ・ロックンロールの復活を強烈に印象づけ、彼の最高の姿を収めた映像作品『68カムバック・スペシャル』として名高い。初期に活動を共にしていたミュージシャンを呼び戻す一方、フルオーケストラをバックに従えるという新たな試みも導入し、"Jailhouse Rock"や"Blue Suede Shoes"など数々の名曲に加えて、新曲も披露。時折リラックスした表情も見せながら繰り広げられるエネルギッシュな歌と演奏は、これからプレスリーを体験する人にも最適な内容といえるだろう。
- 全米チャート1位に輝いたシングルは18曲。50枚のアルバムをチャートの40位以内に送り込んだエルヴィスだが、実は生涯3回獲得したグラミー賞(GRAMMY®)はすべてゴスペル部門での受賞だった。人種差別や偏見に惑わされずに音楽を愛し、ゴスペルでも高い評価を受けていたキング・オブ・ロックンロール。その真髄を楽しむ。
- ギネス世界記録に史上最も売れたソロのポップシンガーとして認定されているエルヴィス・プレスリー。ロックンロールの魅力を世界中に広め、キング・オブ・ロックンロールと呼ばれた彼の、ワイルドかつセクシーな甘い歌声はまさにラブソングにうってつけ。
- ときに情熱的に、ときにクールに、男女を問わず聴く者すべてを魅了するロックアイコン、エルヴィス・プレスリー。直接的な後継者だったバディ・ホリーやロイ・オービソンから、2010年代以降のシンガー、ブルーノ・マーズまでが、その歌い口やアレンジメントはもちろん、ヴォーカルのエコーまでを模倣することで、永遠のロックンロールスターへの敬意を表する。長い時間の流れの中、ロックンロール文脈の重要な定型をエルヴィスが編み出したことをこのプレイリストは示している。
- ジョー・ターナーのワイルドなジャンプブルース、ファッツ・ドミノのリズムアンドブルースやインク・スポッツのようなヴォーカルグループ。一方でハンク・ウィリアムスやジミー・ロジャースのようなカントリースターや、The Carter Familyのアパラチアンフォークなど、そのままアメリカ音楽の源流へとつながるようなプレイリスト。ロックンロール誕生にまつわる秘密や魔法、そしてキングオブロックンロールを育んだゆりかごがここにある。
- ロックンロールの創始者のひとりが残した、名唱の数々が味わえるプレイリスト。
- エルヴィス・プレスリーの歴史的な瞬間には、レコーディングスタジオでの出来事も含まれるが、その多くは、ステージ上で熱狂的なファンを前にして行われたことだった。1968年に放送された伝説的なカムバック特番では、特に最初のレコード「That’s All Right」から余計なものを取り除き、生々しいロックなバージョンで披露した時、キングが依然として最高位に君臨していることが証明された。1973年には、スペシャル番組『Aloha from Hawaii via Satellite』が世界に向けて放送され、勢いの衰えない「See See Rider」のような力強いパフォーマンスで、10億人以上の視聴者をあっと驚かせた。