郷 ひろみ
郷 ひろみ

郷 ひろみ

郷 ひろみについて

日本の芸能界きってのシンガーであり、エンターテイナー。その活動は1970年代から現在までの長きに渡る。歌謡曲の歴史の中でも、ここまで息が長く、しかもずばぬけた存在は数少ない。

郷 ひろみにおいて注目すべきは、キャリアを重ねるごとにシンガーとしてのスタイルが研ぎ澄まされ、特に年齢を重ねてから突き抜けていったことだ。その象徴は1999年の「GOLDFINGER'99」だろう。これ以前にも「お嫁サンバ」(1981年)や「2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-」(1984年)などアップテンポのヒット曲はあったし、「言えないよ」(1994年)に代表されるバラード歌手としての側面も魅力的ではある。しかしラテンのテイストを持つこのリッキー・マーティンの楽曲を「GOLDFINGER'99」として日本語でカバーする際、“A CHI CHI A CHI 燃えてるんだろうか”とユーモラスな歌詞を叫んだのは、他のどんなシンガーにも踏み込めない表現だった。

郷のこうしたリズミカルな言葉遊びは、思えば1972年のデビュー曲「男の子女の子」で“GOGO”と自分の名前を掛け声に変えていたころから存在していたともいえる。そして彼自身が、こうした仕掛けを施した作曲者の筒美京平に感謝の意を示している。いわば、最初から歌でエンターテインメントを体現してきたのだ。還暦を超えてもストイックな生活を送り、スリムな体型と切れのある動き、そして豊かな歌声を保っているこの希代のエンターテイナーは、命続く限り突き抜けたポップソングを歌っていくだろう。

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