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羊文学について
「ずっと目指してる“音の魔法感”があります」と、羊文学の塩塚モエカ(Vo/G)はApple Musicに語る。塩塚が学生時代に結成したバンドを母体とする羊文学は、メンバー編成を変えながら活動を続け、2020年にメジャーデビューした。メジャーデビューアルバム『POWERS』(2020年)は、ひずんだエレキギターを折り重ねた音像や、空間的な奥行きを感じさせるサウンドメイクで、シューゲイザーやドリームポップ好きのリスナーを魅了した。ただ興味深いのは、このバンドは何か特定のジャンルを目指したのではなく、好きな音のイメージを探る中で自分たちのサウンドを形作ったという点だ。そのイメージを、塩塚はしばしば“魔法”という言葉で表現する。『POWERS』というタイトルも、“魔法の力(MAGIC POWERS)”が由来の一つになっている。 シンプルなバンド編成にふさわしく、サウンドは基本的にミニマルだが、サードアルバム『our hope』(2022年)からは多彩な音色を取り入れるようになった。塩塚は、シンセサイザーを手にしたことがそのきっかけになったと振り返る。「最初の頃は“バンドだけで成り立つ音楽をやらなきゃ”という意地みたいなものがあった。でも次第に、もっと面白い音楽を感じて、演奏したいという気持ちに変わっていった。私たちはバンドの形にこだわるより、ただ“音楽がしたい”から」。音色の幅は広がったものの、スタジオで行っているのは「音を削ぎ落としていく作業」だと河西ゆりか(B)は明かす。音源に入っている音はすべて、最初から必要としたもので、頭の中ですでに鳴っていたもの。スタジオでの作業は、イメージを掘り起こすプロセスであり、それは、彫刻刀で木を削り仏像を作る仏師の姿を思わせる。 羊文学の人気は世界中に広がり、2024年のアジアツアーに続き、2025年にはUS/ヨーロッパツアーを開催するなど、その注目度はますます高まっている。世界各国を回る中で、2人は自分たちの中にある日本的な側面にも目を向けるようになった。河西は「自分たちのことを“神社系バンド”と言ってます」と意味深に語る。その理由は、ライブに訪れる人たちが、皆それぞれ内面と向き合い、感情を昇華しているように見えるからだという。ヘヴィなギターサウンドと静かな日本的な祈りが結びつく羊文学独自のスタイルは、その“音の魔法”で世界中のリスナーの心を強く捉えている。
- 出身地
- Tokyo, Japan
- 結成
- 2011年9月
- ジャンル
- ロック
