シニカルで風刺の効いた歌詞で知られる異色のシンガーとして、さらには『トイ・ストーリー』のサウンドトラックに代表される映画音楽作家として、アメリカ音楽の幅広さと深淵さを現在に伝える大家。ワーナーブラザーズの本拠地から名前を取ったバーバンクサウンドの生みの親であるプロデューサー／A&Rのレニー・ワロンカーとは幼なじみで、当初は彼が手掛けるソフトロックバンドなどのプロジェクトにソングライターとして参加していた。1968年にソロアーティストとしてアルバム『Randy Newman』でデビュー。Van Dyke Parksと共に、ラグタイムやカントリーブルースなどアメリカ音楽史の中で忘れられていたオールドタイミーな音楽性を、映画産業黄金期の豊かさを思わせるプロダクションで再生させた希代のアーティストである。