プレイボイ・カルティ

最新リリース

必聴アルバム

プレイボイ・カルティについて

プレイボイ・カルティは、他のアーティストとは明らかに違うクリエイティブの能力を発揮するラッパーの一人だ。それが好きか嫌いかはあなた次第。パンキッシュで爽快で、思い切りシンプルなカルティの音楽は、2010年代トラップの輝かしいミニマリズムを極端に抽象的なものへと推し進めた。きらびやかなシンセサイザーとノイジーなベースの上で繰り広げる彼のフロウは、時には一つの長いアドリブのように、時にはベイビートークのように聞こえる。その戦略は明らかだ。CAM'RONがピンク色を好み、ヤング・サグが歌ものの曲を開拓したように、カルティのラップは、ラッパーとはこういうものだという先入観や、男らしくタフな語りという一般的なラップの傾向に対して、中指を立てている。言い換えると、2018年発表の「R.I.P.」のリリックにあるように、「もごもごラップ、もごもごラップと揶揄(やゆ)されるけど、俺はそのもごもごラップでママに家買ってやったぜ(Fuck that mumblin' shit, fuck that mumblin' shit/Bought a crib for my momma off that mumblin' shit)」ということなのだ。説得力のある声など彼にとってはどうでもいいことで、カルティのラップは言葉に聞こえないことさえもある。1996年生まれのカルティ(本名Jordan Carter)は、アトランタのアンダーグラウンドシーンで活動をスタートし、2015年にフェスティバルでエイサップ・ロッキーとつながった。彼との関係のおかげでカルティはメインストリームに浮上し、ストリートウェアとハイファッションとの間を行き来する注目の存在となった(ルイ・ヴィトンのファッションショーのランウェイ用の衣装でマクドナルドのチキンナゲットを食べた人物は、彼の他にほとんどいないだろう)。リル・ウージー・ヴァートとのコラボレーション曲「Wokeuplikethis*」とヒット曲「Magnolia」が収録されている2017年のアルバム『Playboi Carti』がネクストレベルに到達した作品だとしたら、2018年の『Die Lit』は、そのレベルを取り払って壁を解体した作品である。

ジャンル
ヒップホップ/ラップ