ハイム

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ハイムについて

ハイムはこれまで一度も“箱に入れられる”のを許したことがないと、三姉妹の長女のエスティ・ハイムは2020年にApple Musicのインタビューで語っている。「ジャンルなんかどうでもいいし、台本みたいなものに縛られるつもりもない」と、次女のダニエルも言う。「何も禁止されてないときが一番楽しいから」。ロサンゼルス生まれで、三女のアラナを加えたトリオ編成のハイムは、2007年に公式に結成された。それ以前は音楽好きの両親と共に、カバーバンドのRockenhaimとしてロサンゼルスで活動していたが、バンドとして生計を立てられると確信したのは2012年のことだった。その年にリリースされた最初のEP『Forever』で、彼女たちはまさに箱に収まりきれないサウンド、つまり自身が聴いて育った1970年代や1980年代の音楽をポップやR&B、ヒップホップと融合させたサウンドに作り上げた。2013年にリリースしたファーストアルバム『Days Are Gone』が批評家の称賛を集め、ハイムは由緒あるBBC Sound of 2013のトップに輝いた。2017年の洗練されたセカンドアルバム『Something To Tell You』で、三姉妹はデビュー作の爽やかなポップとロックのメロディに回帰しながら、よりエモーショナルな深みを加えてみせた。長く続いたワールドツアーでは、初期2作の磨き上げられたサウンドを生々しい新境地へ連れ出すライブパフォーマンスを見せ、ハイムの優れた能力をさらに証明してみせた。またその頃は、エスティ、ダニエル、アラナが共に負のスパイラルへ陥った時期でもあり、うつ状態や失恋、深い悲しみに襲われ、エスティが1型糖尿病と診断されるなど健康上の問題にも向き合っていた。2019年のルー・リードにインスパイアされた「Summer Girl」は、ダニエルのパートナーでハイムのプロデューサーでもあるアリエル レクトシェイドががんと闘う中で、彼への励ましの思いを込めた曲となり、三姉妹は公衆の面前でどん底から立ち上がり始めた。続く「Now I’m In It」と「Hallelujah」がさらにほのめかした通り、2020年の3作目のアルバム『Women in Music Pt. III』は傷付きやすさを表に出す作品になった。「このアルバムの大きなテーマは、自分の悲しみを認めて、それを思い切り攻撃的にぶちまけること」だと、リリースに際してダニエルはApple Musicのインタビューで語っている。「悲しみを曲にして大声で叫ぶとすっきりする」。自ら女性ミュージシャンとして直面した女性蔑視についても深く掘り下げることで、アルバムのパワーはさらに増強され、2020年グラミー賞の最優秀アルバムにノミネートされるに至った。しかしそうした重苦しいともいえるテーマにもかかわらず、『Women in Music Pt. III』はハイムがかつてないほどの遊び心を見せるとともに、成熟を遂げたアルバムでもある。「楽しいサウンドにしたかった」と、ダニエルは付け加える。「このアルバムはあらゆる点で自発的だったし、自分のことを深刻に考え過ぎないのが目的だったから」

出身地
San Fernando Valley, CA, United States
生年月日
2006年
ジャンル
オルタナティブ