トマス・ルイス・デ・ビクトリア

トマス・ルイス・デ・ビクトリアについて

16世紀スペイン屈指の作曲家であるだけでなく、ルネサンス期を代表する偉大な作曲家の一人でもあるトマス・ルイス・デ・ビクトリアは、聖職者であったが故、教会のためにのみ曲を書いた。1548年にアビラで生まれたビクトリアは、キャリアの前半をローマで、オルガニスト、聖歌隊の指揮者、作曲家として過ごし、1580年代には彼の地で最も尊敬される音楽家の一人となっていた。しかし、この成功によって母国スペインへの愛が薄れることはなく、1587年にはマドリッドの女子修道会に奉職し、ここでフェリペ2世の妹である皇太后マリアに仕えるようになる。一方でビクトリアは、生前に自分で価値があると思う楽曲のほぼすべてを出版するという目標を達成した。作品数はそれほど多くないが、20のミサ曲と50ほどのモテットは、比較的シンプルに作られていながらも、豊かなハーモニーと表現力にあふれている。現在では皇太后マリアのために書いた心を揺さぶる『Requiem』がよく知られているが、同時代の人々は、モテット「Vidi speciosam」の輝くような響きや、『Missa pro victoria』の生き生きとした調子に象徴されるような、喜びを表現する作曲家としてビクトリアを称賛した。

出身地
Avila, Spain
生年月日
1548年
ジャンル
クラシック

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