スティーヴィー・ワンダー

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スティーヴィー・ワンダーについて

情熱的なシンガーであり、驚異的なマルチミュージシャンでもある、先見の明を持つプロデューサーのスティーヴィー・ワンダー。彼は、ポップミュージックの歴史において絶大な影響力を持つ存在だ。目の見えない状態でその地位を獲得したことは驚くべき点だが、それは彼を語る上ではほんの序の口にすぎない。1950年、ミシガン州サギノーにスティーヴランド・ハーダウェイ・ジャドキンズとして生まれた彼は、1960年代初期に若きスターとして登場し、リトル・スティーヴィー・ワンダーという名前でレイ・チャールズのスタンダード曲をカバーしていた。そして1960年代末にはカバーを卒業し、「For Once in My Life」などのモータウンを代表するような洗練されたソウルナンバーの数々を演奏するようになる。こうした流れは、後にジャスティン・ティンバーレイクやジャスティン・ビーバーといった未来のティーンアイドルたちにも、ポップの新星が成し遂げた華麗な転身を示した。1970年代初頭、“ブラックパワー”の政治観がカルチャーに浸透するにつれ、スティーヴィーはその運動の正当な憤りと、より公正な社会に向けた希望の両方を象徴する存在となった。そして1972年の『Talking Book』から1976年の『Songs In The Key Of Life』まで、今でも語り継がれる名作を次々とリリース。その活躍は、それまで確かな実力を備えていながら不当にシングルのリリースのみに追いやられていた多くの黒人のソウル/R&Bポップアーティストたちに、アルバムリリースへの道筋をもたらした。スティーヴィーはこれらアルバムの中で、声を上げることと、肩の力を抜くことは相反する観念ではないと示し、「Higher Ground」のような生々しい曲の数々に高揚感を注入してサイケデリックファンクという独自のスタイルを作り上げた。そして作品の大半を自ら作曲、パフォーマンス、プロデュースすることで、プリンスのようなファンクの先駆者となり、また、カニエ・ウェストのようなラップアイコンに敬愛されるマルチなアーティストの手本となった。こうした多産な実験期においてもスティーヴィーは作品を発表し続け、「You Are the Sunshine of My Life」や「Isn’t She Lovely」といった結婚式でのスローダンスの定番曲を生み出した。1980年代に突入すると、今度は時代の波にも乗って、シンセサイザーを織り込んだソウル曲「Part-Time Lover」や、切ないアダルトコンテンポラリー・セレナーデ「I Just Called to Say I Love You」を発表。1990年代以降はリリースのペースも落ち着いたが、依然としてポップシーンに欠かせないアーティストであり続けている。2009年のバラク・オバマ大統領の就任式で披露した歌声にしろ、2015年のマーク・ロンソンのヒットアルバム『Uptown Special』で聴かせたハーモニカにしろ、スティーヴィー・ワンダーの存在は祝福のような気高さと厳粛さを感じさせる。

出身地
Saginaw, MI, United States
生年月日
1950年5月13日
ジャンル
R&B/ソウル
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