ケミカル・ブラザーズ

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ケミカル・ブラザーズについて

1990年代におけるエレクトロニックミュージックの興隆は、イギリスとアメリカではそれぞれ異なる形で展開されていた。しかし、ケミカル・ブラザーズは、大西洋の両岸で同等の影響力を持っていた数少ないアーティストの一組だ。マンチェスター出身のEd SimonsとTom Rowlandsからなるデュオは、レイブの黎明期に登場し、12インチの白盤を制作したり(初期ヒット曲「ソング・トゥ・ザ・サイレン」は、This Mortal Coilのサンプリングからブレイクビーツの騒乱を生み出し、アンダーグラウンドを沸かせた)、The Prodigyのようなアーティストの曲をリミックスしたりしていた。また、彼らはPUBLIC ENEMYによる強力で武骨なアプローチを熱心に学んでいたといい、それを聞くと、1995年のデビューアルバム『Exit Planet Dust』が、UKのエレクトロニックダンスミュージックとして初めてアメリカのリスナーを魅了したことも納得できる。「ケミカル・ビーツ」(1995年)や「ブロック・ロッキン・ビーツ」(1997年)のような代表曲で聴かれる、巨大なドラムサウンドやシンセ、サンプリングは、2人がいかにロックやレイブ、ヒップホップを別け隔てなく融合していたかを示している。そして、彼らはすぐに“ビッグビート”と呼ばれるサウンドを超えてしまった。1999年、ヒップハウスのヒット曲「Hey Boy Hey Girl」が収録された『Surrender』をリリースする頃には、ケミカル・ブラザーズはサイケロックとオルタナティブロックへの傾倒を自由に表現し始めており、「The Sunshine Underground」ではヒッピーの牧歌的な雰囲気に浸り、アルバムにはマジー・スターのHope Sandovalやニュー・オーダーのBernard Sumner、オアシスのノエル・ギャラガーらをゲストボーカルに迎えた。彼らはエレクトロニックミュージックシーンの中でも、一貫して冒険的なアーティストとして君臨し続け、懐かしいパーティーソング「Go」(2015年)から、「The Salmon Dance」(2007年)のような奇抜なポップ、アンダーグラウンドのクラブソングである「Electronic Battle Weapon」シリーズ、さらには、『Hanna』(2011年)といった映画のサウンドトラックに至るまで、幅広い作品を発表している。その過程で、レイブ初期のブートレグのビートメイカーが夢見たような、正真正銘の有名ユニットとなったのだ。

出身地
Manchester, England
結成
1989年

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米国およびカナダ