最新リリース
- 2024年10月11日
- 2曲
- 琥珀色の街、上海蟹の朝 - EP · 2016年
- TEAM ROCK · 2001年
- さよならストレンジャー · 1998年
- アンテナ · 2004年
- THE WORLD IS MINE · 2002年
- ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER 2 · 2011年
- ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER · 2003年
- ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER · 2006年
- 感覚は道標 · 2023年
- ワルツを踊れ Tanz Walzer · 2007年
必聴アルバム
- 先行シングルとしてリリースされて大ヒットを記録した名曲"WORLD'S END SUPERNOVA"で盛り上がったシーンの大きな期待を裏切ることなく、その期待以上の成果をカタチにして聴かせたフォースアルバム。ギタリストの大村達身が正式加入し、4人組として制作された本作は、バンドとして初となる海外レコーディングをロンドン郊外で行った。"WORLD'S END SUPERNOVA"のアルバムバージョンで聴くことができるようなハウス/テクノといったエレクトロニックなサウンドプロダクションをはじめとして、変拍子のロック、不思議な響きのカントリーやフォーク、さらにはプログレッシブロックや民族音楽まで、さまざまなスタイルを貪欲に取り込んで消化したサウンドは、雑多でありながらどこか統一感もあるという、もはや"くるり"としか呼びようのない独特なサウンド風景を展開している。日本語の響きや語感をうまく活かした詞の世界も、聴くごとにジワジワと心に染み入るような不思議な奥行きを感じさせる。
- 1990年代後半に京都で結成され、精力的なライブ活動で確かな評価を確立していたくるりが、佐久間正英をプロデューサーに迎えて1999年にリリースしたデビューアルバム。とてもオーソドックスなバンドサウンドの中に、ラフにかき鳴らされるシンプルさと耳に残るソングライティング、味わい深くして独特な情景を紡ぎ出す言葉遣い、一見淡々としているようでその中に熱さや狂気も感じさせるヴォーカルといったくるりの原点が感じられる。青臭くて切なくちょっと不器用で、でも、だからこそ心に染みる。日本で生まれ、日本語を使って生活しているからこそ、身近な日常のふとした光景が目に浮かび、すんなりと耳と心になじんでリアルに共感できる。そんな日本語の語感を存分に活かし、日本人の情感を見事に描き出す世界観はくるりならではと言えるだろう。メジャーデビューシングルの「東京」や「虹」 といったシングル曲はもちろん、 「さよならストレンジャー」や 「傘」など、キャリアの初期を代表する楽曲が数多く収録されている。
- 2012年
- 2023年
- 2023年
- 2023年
- 2022年
アーティストプレイリスト
- 自分たちの音楽を更新し続ける彼らの、多角的な魅力を映像で楽しむ。
ベストアルバム、その他
くるりについて
終着駅のその先へ。桟橋から対岸へ。あらゆる垣根や境界線を越え、ただ心の赴く方へと導かれる音楽の旅。それがくるりの道程だ。高校の同級生としてそれぞれに音楽活動を行っていた岸田繁(Vo/G)と佐藤征史(B/Vo)は、1996年に同じ大学の音楽サークルで3ピースバンドのくるりを結成。Apple Musicのインタビューで岸田は、「自分で歌うようになるとあんまりギターが細かいのが弾けなくなるんで、割とパンキッシュなサウンドに変えていったような気がします。その時にシンプルやけど強い感じというんですかね、エネルギーがみなぎる感じというか。そういう風にちょっと感じたかな」と当時を振り返っている。インディーズ時代からその音楽性は高く評価され、はっぴいえんどによる1970年代から受け継がれる日本語ロックの遺産、そして1990年代のオルタナティブロック直系の表現衝動や芸術性を兼ね備えたシングル「東京」(1998年) でメジャーデビューを果たす。その後も佐久間正英や根岸孝旨、ジム・オルークといった国内外のプロデューサーと連携しつつ、先鋭的でありながらも心の繊細な部分に触れる豊かなロック作品の数々を生み出していった。正式バンドメンバーは最大で5人、最少で2人とキャリアの中で何度かの変遷を経てきたが、佐藤を代表とする音楽レーベルやマネジメント会社の設立、また2007年以降に故郷で主催している音楽フェス『京都音楽博覧会』など、独自のスタンスで音楽カルチャーを押し広げる活動を行ってきた。ポストロックやエレクトロニカ、クラブミュージックなども取り入れながら都度変化してきたくるりの音楽性は、ウィーンからパリ、ロンドン、そして東京と制作環境を移しながら完成させたアルバム『ワルツを踊れ Tanz Walzer』(2007年)で、ロックと交響楽の融合による新たな次元の情緒表現へと到達する。岸田はそんなバンドの歩みについて「もともと洗練された音楽をやりたいと思っていたんですけど、いろいろ追いついてなくて。洗練されてないままずっとやってて、だんだん洗練されてきたんじゃないでしょうか」と語っている。くるりにとっては、アバンギャルドで痛快な爆発力も、リリカルで内省的な歌も、いたずら心に満ちあふれたユーモラスな曲調も、どれ一つとして唯一の正解にはならない。心が動くその過程にこそ音楽の意味があるとでもいうように、いつでもリスナーの心の琴線を揺らしては通り過ぎ、次を目指す。岸田はこんなふうにも語った。「ドの音がドで、ミの音はミでみたいな感じで教わりますけど。やっぱり倍音成分っていうんですかね、何かの音を鳴らした時に、周りのコーティングしている色んなものって、とにかく情報量が多い訳ですよね」。そんなふうに音の余韻を追い求めながら、彼らの旅は続いてゆくのだろう。
- 出身地
- Japan
- 結成
- 1996年9月
- ジャンル
- オルタナティブ