Travel Concertos

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才気あふれるバロックバイオリニスト、Johannes Pramsohler率いるEnsemble Diderotによる、魅惑的なフレージング、巧みなアーティキュレーション、爽快に描き出された音像、そして完璧なテクニックによる生き生きとした演奏を聴くと、1950年代に少しずつ始まった、いわゆるHIP(Historically Informed Performanceの略。楽器や奏法などに関する歴史的検証に基づく演奏のこと)が、いかに大きく進化を遂げてきたかを知ることができる。アルバムのタイトルが示す通り、本作はバロック時代に名演奏家たちがツアー先で披露したと考えられる楽曲で構成されており、ほとんどが知られざる佳曲だ。緩徐楽章の美しさが光るJohann Georg Pisendelの2つのバイオリン協奏曲は世界初録音であり、Carlo Paolo Durantによる4つの楽章から成る魅力的な『Concerto in C Major』との出会いもうれしい発見となるだろう。収録曲の中で唯一有名なのはバッハの『Brandenburg Concerto No. 5』だが、これもチェンバロのカデンツァをはじめ、おなじみの改訂版とは多くの面で異なる初期のバージョンであり、新鮮な驚きをもたらすはずだ。

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