デトロイトテクノを代表するアーティストであるカール・クレイグの別名義、Paperclip Peopleにとって唯一のアルバムが1996年にリリースされた本作。自身の名義で追求するテクノとは異なり、ハウスやディスコミュージックへの傾倒がこの名義のカラーといえる。クレイグのハウス魂を感じさせる幅広いサンプリングソース、DJユースを想定したフロア向けの音作り、そしてリバーブを効かせたキックのサウンドが本作のトレードマーク。"The Climax"、"Floor"を筆頭に、ミニマルな音数で構成されたトラックは、時を経てもフロアでプレイされている。ハウス/テクノのクラシックと呼ばれる楽曲を数多く収録した名盤。