KID FRESINOとJJJと結成したFla$hBackSの2013年のアルバム『FL$8KS』で高い評価を得て、18歳にして一躍シーンの最注目アーティストの仲間入りを果たしたラッパー／DJ／プロデューサーのfebb as Young Mason。本作は、2014年にリリースした彼のファーストソロアルバムだ。セルフプロデュースのトラックやJJJ、KID FRESINO、DOPEY、GOLBYSOUNDSといった国内のプロデューサーに加えて、アメリカのSKI BEATZやフランスのE.Blazeといった海外のアーティストも参加していて、トラックのチョイスからも彼のヒップホップ観が強く感じられる。その一方で、『FL$8KS』以上にラッパーとしての彼の魅力が強烈なインパクトを放っている点も大きな特徴で、スムーズなフロウとユニークなワードのチョイスを駆使した堂々たるラップを全編で披露している。ラップ面でもサウンド面でも隙のない、タイトでヒップホップ純度の高いアルバムだ。残念ながら、2018年2月に24歳の若さで逝去したfebbの生前のソロ作は、本作と2017年の『So Sophisticated』との2作のみとなった。