

常に奇怪なマスクで顔を覆っている D.Lambert は、素顔も本名も年齢も出身地も公表していない謎に包まれたコンポーザーピアニスト。このアルバムは、そんな彼のメジャーデビュー作だ。D.Lambert が生み出す音楽は、クラシックを基調としながらも、ジャズやポップ、ロックなどのエッセンスも取り込んだジャンルレスなもの。サウンド面ではピアノを主役にしつつ、弦や打楽器など、さまざまな楽器の音色を生かしたアンサンブルにより、瞑想的で幻想的な音世界を展開する。それでいて楽曲そのものは親しみやすさを持ち、叙情性にあふれ、聴く者の耳にやさしい。先鋭性と普遍性を兼ね備えた、夢見心地のピアノミュージックを存分に堪能できる作品だ。