

日本、韓国、アメリカ人メンバー混成による多国籍バンドJohnnivanが2020年にリリースしたデビューアルバム。複数のミュージシャンが集まってそれぞれの楽器を奏でる“バンドアンサンブル”の豊かさあふれる作品で、ビート主体の音楽が浸透した時代において、バンド演奏の魅力を今作で証明してみせた。ポストパンクを連想させるソリッドなギターワークやパーカッション使い、テン年代以降のバンドらしいグルーヴィなベースライン、感情のタイプ分けをすり抜けるようなアンニュイなボーカル表現など、メンバーそれぞれが個性的な才能を発揮しながらも、ポップで遊び心あふれるアレンジと、洗練されたサウンドメイクによって、それらを見事にひとつに結びつけている。