ロックナンバーを積極的に取り入れたり、リズムへの斬新なアプローチを試みたりするなど、従来のジャズマンとは異なる新しい感覚をまとった彼の感受性は、ジャズファンはもとよりロックファン、ジャンルレスに音楽を楽しんでいる方にこそ共感を与えるものかもしれない。本作は静ひつな空気感に満ちた、ジャズピアニストとしてのメルドーを味わうには格好の作品。レディオヘッドの"エグジット・ミュージック(フォー・ア・フィルム)"、ニック・ドレイクの"リヴァー・マン"を取り上げ、それぞれ美しく繊細で、たゆたうような深遠な世界を生み出している。マイナー調のメロディが多く、メランコリーな中にも凜とした緊張感がアルバム全体に張りつめているのもメルドーならでは。左右独立したフレーズを奏でる彼特有の奏法も聴くことができる。
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