15曲、48分

スタッフメモ

「僕はみんなが大好きなクラブ向けの楽曲に人間的な一面をもたらしたいんだ」とジャックス・ジョーンズはApple Musicに語る。「物語という観点からしても、これらの楽曲には奥行きがある。他のシンガーソングライターたちと同じようにね」。 BRITアワードやグラミー賞にノミネートされ、ヨーロッパ全土のチャートで上位にランクインしたジョーンズは、ダンスフロアに駆けつけずにはいられなくなるようなメロディやビートを生み出す優れた才能を発揮している。しかしながら、楽曲が引き起こす感情や伝える物語こそが、夜が明けてもリスナーの心に残るものだと彼は理解している。2018年リリースのEP「Snacks」を6つの新曲で強化した本作は、ハウス、ポップ、R&Bなど、あふれんばかりの楽しさを詰め込んだ輝かしいコレクションだ。ここではロンドン出身のジョーンズが、収録曲の制作秘話を一曲ずつ解説してくれた。


"House Work (feat. Mike Dunn & MNEK)"

僕はハウスミュージックへの頌歌を作りたかったんだ。誰もが知ってるMikeのようなハウスのレジェンドが僕の曲でその手腕を発揮してくれるなんて、本当にびっくりだよ。彼は自ら録音したヴォーカルをアメリカから送ってくれたんだ。録音を停止するときにスペースキーを押す、キーボードの音まで聴こえるんだよ。すごく荒削りなんだけど、上手くハマってるんだ。


"Jacques" (with トーヴ・ロー)

この曲ではトーヴのスキルを見せびらかしているんだ。彼女は全てがアーティストなんだよ。リスナーのことも考えているけれど、それより前に自身の芸術的な表現について考えている。自分は彼女ほどじゃないから、素晴らしいと思う。僕はプロデューサーとして、リスナーのことをすごく考えているから、彼女からこのことを学ぶのは楽しかった。ベースラインは全編ほぼライブなんだ。クオンタイズ(タイミングの補正)せず曲を通して演奏し、それからカットして、一部の音にリバーヴをかけすぎず硬めのサウンドにした。遊び心あふれるトーヴの歌にマッチしていると思う。彼女には、「私のヴォーカルはちょっとひどいけど、気に入った」と言われたよ。


"You Don’t Know Me (feat. RAYE)"

こんなビッグな曲を作った経験はかつてない、ということに、自分でもようやく気付き始めているところなんだ。僕はこの曲にある意味、ビビってるんだ。まるで、もろ刃の剣だよ。一方では、嬉しいことに、自分が影響を受けたものすべてを一曲に収めることができている。大ヒットソングの中にアンダーグラウンドなハウスの要素が感じられるところが気に入っているんだ…まあ、そこまで極端にアンダーグラウンドというわけでもないけど。でもブッカ・シェード(ドイツのハウスデュオ)のサンプルが入っているからね。それをメロディとRAYEのR&Bよりのリリック(ラップまである)にまで結びつけるのが僕らしさだ。もう一方では、世界レベルで成功できる曲をまた書きたかったということ。僕はこの曲に対する自分のひたむきでナイーヴなアプローチを忘れないようにしてる。今でもこの曲が大好きだよ。世界中に広まっているんだ。


"Harder" (with ビービー・レクサ)

これはアルバムの中でも数少ない、シンガーと直接一緒には書かなかった曲。自分にとっては大きなことだったんだけど、この楽曲のメッセージがベッドルームや恋愛関係において女性を元気づけるものだったから、ビービーがぴったりだと感じた。僕は彼女と長年の知り合いなんだけど、その出会いはこれ以上ないほどにショービズっぽかった。あるフェスティバルのバックステージで、彼女の楽屋に呼ばれたんだ。彼女はすごい速さで話して、そのときは彼女の楽屋から追い出されたような感じたった。逆に僕が拒否されている気分だったよ(笑)。でも僕らは連絡を取り合い、彼女はこの曲を気に入ってくれて、レコーディングのためにロンドンまで飛んできてくれた。スティーヴ・マックとカミルと一緒に書いた曲だよ。スティーヴは初日から、「ジャックス・ジョーンズがケイティ・ペリーの曲を手掛けたらどうなる?」と難題をふっかけて来た。どうやらこれがその答えみたいだ。


"リング・リング (feat. リッチ・ザ・キッド)"(with メイベル)

僕はメイベルの声や才能以上に、その見事な粘り強さが大好きなんだ。多くの人は諦めたり、エゴを持ち込んだり、情緒過剰になったりするんだけど、彼女はただその場に参加する。生産性は低かったけど、楽しい初日の録音を経て、2日目はよりディープに取り組み、たくさん意見を交わした後、彼女はピアノコードに合わせて歌い、僕に30分のフリースタイルを披露してくれた。コーラス部分はできたとわかっていたから、フリースタイルの間に、いくつかの部分に取り組んでもらったんだ。そこから細かくカットしていった。彼女はここからスタートして"Don’t Call Me Up"や"Mad Love"を手掛け、自身のサウンドを形作ったわけだから、このレコード制作に置けるその瞬間はとても誇りに思っている。アーティストであることも大事だけど、他の人のキャリアにポジティブな影響を与えることも大切だよね。彼女は僕の仲間だ。一緒にやりたい曲がいっぱいあるよ。


"Instruction (feat. Demi Lovato & Stefflon Don)"

この曲のような新しい形のポップを作るのは僕の夢なんだ。デミ・ロヴァートのようなスターと仕事をするときは、彼女がスターだと言うことをひとまず忘れるようにしている。彼女は素晴らしかったよ。曲の中で2つ目のヴァースはイギリスの発音で歌っているんだ!プリコーラスで"Armani, Moschino"という部分があって、最初に送られてきた音源では、彼女は"Moschino"の"c"を強く発音していたんだ。アメリカ英語だとそう発音するそうだね。だから、「デミ、それだとあまりカッコ良く聴こえないよ。僕らがこっちで言うようにやって」と伝えたんだ。それからステフロン・ドンを加えることで、うまくブレンドが出来上がっていった。この曲は僕とMNEKがちょっとしたジョークとして書いたものだった。2017年版の"Cha Cha Slide"みたいな。もしやり直すとしたら、僕はビデオの振り付けをやり直したい。誰もができるような、すごくシンプルなものにしたかった。要するに、別のボディミュージックの楽曲を作る必要があるんだ。


"Play"(with イヤーズ&イヤーズ)

Olly(Alexander/イヤーズ&イヤーズのフロントマン)と僕は多くの同じ音楽に影響されてきたんだ。彼が思いついた最初の歌詞が"How long do you play me a song?"だったんだけど、一瞬考えて、「ソフィ・エリス・ベクスターのスタイルとそっくりだ!」と思ったよ。


"100 Times"

ここでのMNEKのヴォーカルはクレイジーだね。クラブ向けのトラックとして扱いたかったから、彼にクレジットなしでもいいかって聞いたら、まったく問題ないと言ってくれた。このコーラスはずっと前から温めていたもので、R&Bのヴァイブを加えて完璧なものにしようと長年考えていたんだ。そしてMNEKが歌ったら、命が吹き込まれた。今、本格的なクラブバージョンを手掛けているところ。あと、冒頭のサンプルは映画『アイズ ワイド シャット』からのものだよ。彼は「I know I can’t be here, you just have to accept that(俺はここにはいられない/君はそれを受け入れるしかない)」と言っているんだ。それがこのヴァイブを総括していると思う。


"Breathe (feat. Ina Wroldsen)"

僕とイナ(・ロードセン)は以前、タイニー・テンパーのために書いた"Text from Your Ex"である程度成功したんだけど、この曲のコーラスはその後に一緒に書いたんだ。完成させるのに5時間とワイン1本かかったけどね。コーラス部分ができて(イナは)帰ったんだ。この曲は"ヤバい"って最初から思っていて、とことん煮詰めることにした。それから彼女がノルウェーから色んなアイデアを送ってきてくれたんだけど、シリアス過ぎると伝えた。「イナ、こんなリリックでは誰も踊りたくならないよ!」とね。僕らは議論を重ねて、僕はノルウェーまで飛んで一緒に完成させることにしたんだ。彼女はスタジオではかなりシリアスで、ノルウェー人らしくとても率直なんだ。ノルウェー版『X-Factor』では怖い審査員というのも驚かないよ! でも彼女は天才で、僕は彼女から特にメロディーのフックのパワーをはじめとするたくさんのことを学んだ。世界中で通用するものを作ろうとしているときに、それはすごく重要なんだ。


"Cruel"

この曲はちょっとしたダークホース的な曲になった。最初は、アルバムの中でも一番無視される曲になるんじゃないかと思っていたのに!これはMadison LoveとLeland、それに僕の右腕でもあるMark Ralphと一緒に書いた曲。当初はかなりポップな曲を書いていたんだけど、ヴォーカルパートで急にすごくダークなサウンドになったんだ。僕にとって、そこからこの曲がエキサイティングになった。パートナーに対してひどい扱いをすることに関する、変な曲なんだけど、なんだか魅力的なんだ。まるでSM女王のような。とにかくサディストの曲なんだ。


"All Day and Night (Jax Jones & Martin Solveig Present Europa)"(with マーティン・ソルヴェイグ&Madison Beer)

マーティン・ソルヴェイグはアイコンだ。スタジオでマーティン本人が僕の話を聞いてくれるなんて信じられなかった。実は僕たちの仕事のやり方はとても似ていて、面白いサウンドを掘り出して、すごくおぼろげなサウンドから何かを作ろうとするんだ。この曲は、盛り上がり始めてる僕とマーティンとのユニットEuropaにとっての方向づけでもある。彼は僕にヨーロッパでのDJのやり方を教えてくれた。彼に会うまでは、向こうで良いギグをやれていなかったんだ。(ヨーロッパでのDJは)もっと素速い。僕たちのようなハウスの歴史がないから、彼らはもっと長いフックや商業的なネタを好む。パンチの利かせ方も学んだ。さらに歌姫のMadison Beerが曲に花を添えてくれた。彼女が、FaceTimeでキーを変更したいと頼んできたことを覚えている。マーティンはこう言ったんだ。「Madison、それはできないよ。それでは曲が変わってしまう。以前、MADONNAとアルバムを丸ごと手掛けたことがある。彼女はすべての曲でキーを変えたがってたけど、僕は断った。だから君も僕を信用してくれ」って。Madisonは彼の言うことを受け入れたよ。


 "One Touch" (with ジェス・グリン)

この曲は僕にとって、とても大切な曲。僕の結婚式で、ジェスに歌ってもらおうとしたくらいだよ。10代の頃、僕は教会でゴスペル音楽のギターを弾く仕事をしていた。あの頃の気持ちやインスピレーションを曲に込めることができたのは、僕にとって重要なことなんだ。


"All 4 U"

この曲では僕が歌ってるんだ!何人かで一緒に歌ったんだけどね。前面に押し出すというよりも、曲の添え物という感じの、ホット・チップ系のヴォーカルにしたんだ。ものすごく特別な曲だよ。この曲は父親を急に亡くした親友のために書いたんだ。良いダンスミュージックには、必ずメランコリックでありながらアップリフティングなヴァイブが感じられる。この曲ではそれを実現できたと思う。変わった曲でもあるんだ。エモーショナルでかなり感傷的だけど、男っぽい歌でもある。僕らは4人でマイクを囲んで、とにかく全力で歌ったんだ。この曲には「泣いてもいいんだぜ」みたいなフィーリングがある。ハードな外見でも、僕らはただの可愛いファービーなのさ。


"This Is Real" (with Ella Henderson)

聞いてよ。僕の妻は昔、グリムズビーでEllaのベビーシッターをやっていたんだ! だから、この曲はずっと前にEllaと書いたんだけど、ちょっとややこしいことになった。当時の僕は無名で、彼女はSycoから"Ghost"をリリースしたばかりだったんだけど、Sycoはこの曲をリリースさせてくれなかったんだ。だから僕はこの曲と(2015年リリースのシングル)"Yeah Yeah Yeah"をポリドールに持ち込み、レコード契約を獲得した。当時はセレーナ・ゴメスがこの曲を歌ってくれて、クレイジーなサウンドに仕上がった。セレーナがハウスの楽曲でディーバのように歌うという、特別なトラックになるはずだった。それまでに聞いたことのないようなセレーナの歌声で、10秒だけリークされたら彼女のファンも狂喜乱舞していた。でも、状況が複雑になって、彼女はすごく気に入ってくれたのに話が流れてしまった。一周まわってEllaとコラボできたことは素晴らしいし、この曲自体に然るべき注目を与えられた。ものすごくパワフルなコーラスで、アルバムの他のどの曲とも違う。イングランドらしいサウンドで、だからこそ大好きなんだ。


"Tequila Time (Outro)"

感謝すべき人にありがとうと言いたかったんだが、みんなに何か盛り上がれるものもあげたかったんだ!お世話になったみんなへのちょっとした謝罪も加えてね。 誰かに感謝する時、逆に感謝しすぎると自己満的な感じになる時もある!この曲はKanyeの"ラスト・コール"ほど悪くないと思うんだけど。とはいえ、僕にはジェイ・Zにまつわるビッグな話はないからね…。

スタッフメモ

「僕はみんなが大好きなクラブ向けの楽曲に人間的な一面をもたらしたいんだ」とジャックス・ジョーンズはApple Musicに語る。「物語という観点からしても、これらの楽曲には奥行きがある。他のシンガーソングライターたちと同じようにね」。 BRITアワードやグラミー賞にノミネートされ、ヨーロッパ全土のチャートで上位にランクインしたジョーンズは、ダンスフロアに駆けつけずにはいられなくなるようなメロディやビートを生み出す優れた才能を発揮している。しかしながら、楽曲が引き起こす感情や伝える物語こそが、夜が明けてもリスナーの心に残るものだと彼は理解している。2018年リリースのEP「Snacks」を6つの新曲で強化した本作は、ハウス、ポップ、R&Bなど、あふれんばかりの楽しさを詰め込んだ輝かしいコレクションだ。ここではロンドン出身のジョーンズが、収録曲の制作秘話を一曲ずつ解説してくれた。


"House Work (feat. Mike Dunn & MNEK)"

僕はハウスミュージックへの頌歌を作りたかったんだ。誰もが知ってるMikeのようなハウスのレジェンドが僕の曲でその手腕を発揮してくれるなんて、本当にびっくりだよ。彼は自ら録音したヴォーカルをアメリカから送ってくれたんだ。録音を停止するときにスペースキーを押す、キーボードの音まで聴こえるんだよ。すごく荒削りなんだけど、上手くハマってるんだ。


"Jacques" (with トーヴ・ロー)

この曲ではトーヴのスキルを見せびらかしているんだ。彼女は全てがアーティストなんだよ。リスナーのことも考えているけれど、それより前に自身の芸術的な表現について考えている。自分は彼女ほどじゃないから、素晴らしいと思う。僕はプロデューサーとして、リスナーのことをすごく考えているから、彼女からこのことを学ぶのは楽しかった。ベースラインは全編ほぼライブなんだ。クオンタイズ(タイミングの補正)せず曲を通して演奏し、それからカットして、一部の音にリバーヴをかけすぎず硬めのサウンドにした。遊び心あふれるトーヴの歌にマッチしていると思う。彼女には、「私のヴォーカルはちょっとひどいけど、気に入った」と言われたよ。


"You Don’t Know Me (feat. RAYE)"

こんなビッグな曲を作った経験はかつてない、ということに、自分でもようやく気付き始めているところなんだ。僕はこの曲にある意味、ビビってるんだ。まるで、もろ刃の剣だよ。一方では、嬉しいことに、自分が影響を受けたものすべてを一曲に収めることができている。大ヒットソングの中にアンダーグラウンドなハウスの要素が感じられるところが気に入っているんだ…まあ、そこまで極端にアンダーグラウンドというわけでもないけど。でもブッカ・シェード(ドイツのハウスデュオ)のサンプルが入っているからね。それをメロディとRAYEのR&Bよりのリリック(ラップまである)にまで結びつけるのが僕らしさだ。もう一方では、世界レベルで成功できる曲をまた書きたかったということ。僕はこの曲に対する自分のひたむきでナイーヴなアプローチを忘れないようにしてる。今でもこの曲が大好きだよ。世界中に広まっているんだ。


"Harder" (with ビービー・レクサ)

これはアルバムの中でも数少ない、シンガーと直接一緒には書かなかった曲。自分にとっては大きなことだったんだけど、この楽曲のメッセージがベッドルームや恋愛関係において女性を元気づけるものだったから、ビービーがぴったりだと感じた。僕は彼女と長年の知り合いなんだけど、その出会いはこれ以上ないほどにショービズっぽかった。あるフェスティバルのバックステージで、彼女の楽屋に呼ばれたんだ。彼女はすごい速さで話して、そのときは彼女の楽屋から追い出されたような感じたった。逆に僕が拒否されている気分だったよ(笑)。でも僕らは連絡を取り合い、彼女はこの曲を気に入ってくれて、レコーディングのためにロンドンまで飛んできてくれた。スティーヴ・マックとカミルと一緒に書いた曲だよ。スティーヴは初日から、「ジャックス・ジョーンズがケイティ・ペリーの曲を手掛けたらどうなる?」と難題をふっかけて来た。どうやらこれがその答えみたいだ。


"リング・リング (feat. リッチ・ザ・キッド)"(with メイベル)

僕はメイベルの声や才能以上に、その見事な粘り強さが大好きなんだ。多くの人は諦めたり、エゴを持ち込んだり、情緒過剰になったりするんだけど、彼女はただその場に参加する。生産性は低かったけど、楽しい初日の録音を経て、2日目はよりディープに取り組み、たくさん意見を交わした後、彼女はピアノコードに合わせて歌い、僕に30分のフリースタイルを披露してくれた。コーラス部分はできたとわかっていたから、フリースタイルの間に、いくつかの部分に取り組んでもらったんだ。そこから細かくカットしていった。彼女はここからスタートして"Don’t Call Me Up"や"Mad Love"を手掛け、自身のサウンドを形作ったわけだから、このレコード制作に置けるその瞬間はとても誇りに思っている。アーティストであることも大事だけど、他の人のキャリアにポジティブな影響を与えることも大切だよね。彼女は僕の仲間だ。一緒にやりたい曲がいっぱいあるよ。


"Instruction (feat. Demi Lovato & Stefflon Don)"

この曲のような新しい形のポップを作るのは僕の夢なんだ。デミ・ロヴァートのようなスターと仕事をするときは、彼女がスターだと言うことをひとまず忘れるようにしている。彼女は素晴らしかったよ。曲の中で2つ目のヴァースはイギリスの発音で歌っているんだ!プリコーラスで"Armani, Moschino"という部分があって、最初に送られてきた音源では、彼女は"Moschino"の"c"を強く発音していたんだ。アメリカ英語だとそう発音するそうだね。だから、「デミ、それだとあまりカッコ良く聴こえないよ。僕らがこっちで言うようにやって」と伝えたんだ。それからステフロン・ドンを加えることで、うまくブレンドが出来上がっていった。この曲は僕とMNEKがちょっとしたジョークとして書いたものだった。2017年版の"Cha Cha Slide"みたいな。もしやり直すとしたら、僕はビデオの振り付けをやり直したい。誰もができるような、すごくシンプルなものにしたかった。要するに、別のボディミュージックの楽曲を作る必要があるんだ。


"Play"(with イヤーズ&イヤーズ)

Olly(Alexander/イヤーズ&イヤーズのフロントマン)と僕は多くの同じ音楽に影響されてきたんだ。彼が思いついた最初の歌詞が"How long do you play me a song?"だったんだけど、一瞬考えて、「ソフィ・エリス・ベクスターのスタイルとそっくりだ!」と思ったよ。


"100 Times"

ここでのMNEKのヴォーカルはクレイジーだね。クラブ向けのトラックとして扱いたかったから、彼にクレジットなしでもいいかって聞いたら、まったく問題ないと言ってくれた。このコーラスはずっと前から温めていたもので、R&Bのヴァイブを加えて完璧なものにしようと長年考えていたんだ。そしてMNEKが歌ったら、命が吹き込まれた。今、本格的なクラブバージョンを手掛けているところ。あと、冒頭のサンプルは映画『アイズ ワイド シャット』からのものだよ。彼は「I know I can’t be here, you just have to accept that(俺はここにはいられない/君はそれを受け入れるしかない)」と言っているんだ。それがこのヴァイブを総括していると思う。


"Breathe (feat. Ina Wroldsen)"

僕とイナ(・ロードセン)は以前、タイニー・テンパーのために書いた"Text from Your Ex"である程度成功したんだけど、この曲のコーラスはその後に一緒に書いたんだ。完成させるのに5時間とワイン1本かかったけどね。コーラス部分ができて(イナは)帰ったんだ。この曲は"ヤバい"って最初から思っていて、とことん煮詰めることにした。それから彼女がノルウェーから色んなアイデアを送ってきてくれたんだけど、シリアス過ぎると伝えた。「イナ、こんなリリックでは誰も踊りたくならないよ!」とね。僕らは議論を重ねて、僕はノルウェーまで飛んで一緒に完成させることにしたんだ。彼女はスタジオではかなりシリアスで、ノルウェー人らしくとても率直なんだ。ノルウェー版『X-Factor』では怖い審査員というのも驚かないよ! でも彼女は天才で、僕は彼女から特にメロディーのフックのパワーをはじめとするたくさんのことを学んだ。世界中で通用するものを作ろうとしているときに、それはすごく重要なんだ。


"Cruel"

この曲はちょっとしたダークホース的な曲になった。最初は、アルバムの中でも一番無視される曲になるんじゃないかと思っていたのに!これはMadison LoveとLeland、それに僕の右腕でもあるMark Ralphと一緒に書いた曲。当初はかなりポップな曲を書いていたんだけど、ヴォーカルパートで急にすごくダークなサウンドになったんだ。僕にとって、そこからこの曲がエキサイティングになった。パートナーに対してひどい扱いをすることに関する、変な曲なんだけど、なんだか魅力的なんだ。まるでSM女王のような。とにかくサディストの曲なんだ。


"All Day and Night (Jax Jones & Martin Solveig Present Europa)"(with マーティン・ソルヴェイグ&Madison Beer)

マーティン・ソルヴェイグはアイコンだ。スタジオでマーティン本人が僕の話を聞いてくれるなんて信じられなかった。実は僕たちの仕事のやり方はとても似ていて、面白いサウンドを掘り出して、すごくおぼろげなサウンドから何かを作ろうとするんだ。この曲は、盛り上がり始めてる僕とマーティンとのユニットEuropaにとっての方向づけでもある。彼は僕にヨーロッパでのDJのやり方を教えてくれた。彼に会うまでは、向こうで良いギグをやれていなかったんだ。(ヨーロッパでのDJは)もっと素速い。僕たちのようなハウスの歴史がないから、彼らはもっと長いフックや商業的なネタを好む。パンチの利かせ方も学んだ。さらに歌姫のMadison Beerが曲に花を添えてくれた。彼女が、FaceTimeでキーを変更したいと頼んできたことを覚えている。マーティンはこう言ったんだ。「Madison、それはできないよ。それでは曲が変わってしまう。以前、MADONNAとアルバムを丸ごと手掛けたことがある。彼女はすべての曲でキーを変えたがってたけど、僕は断った。だから君も僕を信用してくれ」って。Madisonは彼の言うことを受け入れたよ。


 "One Touch" (with ジェス・グリン)

この曲は僕にとって、とても大切な曲。僕の結婚式で、ジェスに歌ってもらおうとしたくらいだよ。10代の頃、僕は教会でゴスペル音楽のギターを弾く仕事をしていた。あの頃の気持ちやインスピレーションを曲に込めることができたのは、僕にとって重要なことなんだ。


"All 4 U"

この曲では僕が歌ってるんだ!何人かで一緒に歌ったんだけどね。前面に押し出すというよりも、曲の添え物という感じの、ホット・チップ系のヴォーカルにしたんだ。ものすごく特別な曲だよ。この曲は父親を急に亡くした親友のために書いたんだ。良いダンスミュージックには、必ずメランコリックでありながらアップリフティングなヴァイブが感じられる。この曲ではそれを実現できたと思う。変わった曲でもあるんだ。エモーショナルでかなり感傷的だけど、男っぽい歌でもある。僕らは4人でマイクを囲んで、とにかく全力で歌ったんだ。この曲には「泣いてもいいんだぜ」みたいなフィーリングがある。ハードな外見でも、僕らはただの可愛いファービーなのさ。


"This Is Real" (with Ella Henderson)

聞いてよ。僕の妻は昔、グリムズビーでEllaのベビーシッターをやっていたんだ! だから、この曲はずっと前にEllaと書いたんだけど、ちょっとややこしいことになった。当時の僕は無名で、彼女はSycoから"Ghost"をリリースしたばかりだったんだけど、Sycoはこの曲をリリースさせてくれなかったんだ。だから僕はこの曲と(2015年リリースのシングル)"Yeah Yeah Yeah"をポリドールに持ち込み、レコード契約を獲得した。当時はセレーナ・ゴメスがこの曲を歌ってくれて、クレイジーなサウンドに仕上がった。セレーナがハウスの楽曲でディーバのように歌うという、特別なトラックになるはずだった。それまでに聞いたことのないようなセレーナの歌声で、10秒だけリークされたら彼女のファンも狂喜乱舞していた。でも、状況が複雑になって、彼女はすごく気に入ってくれたのに話が流れてしまった。一周まわってEllaとコラボできたことは素晴らしいし、この曲自体に然るべき注目を与えられた。ものすごくパワフルなコーラスで、アルバムの他のどの曲とも違う。イングランドらしいサウンドで、だからこそ大好きなんだ。


"Tequila Time (Outro)"

感謝すべき人にありがとうと言いたかったんだが、みんなに何か盛り上がれるものもあげたかったんだ!お世話になったみんなへのちょっとした謝罪も加えてね。 誰かに感謝する時、逆に感謝しすぎると自己満的な感じになる時もある!この曲はKanyeの"ラスト・コール"ほど悪くないと思うんだけど。とはいえ、僕にはジェイ・Zにまつわるビッグな話はないからね…。

タイトル 時間
12

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