RISKY

B'z
RISKY

新境地に挑む彼らの意志がアルバムタイトルに集約されている。ダンサブルな打ち込み音を売りにしてきたB’zが、ここではサウンドをハードな感触のものへとシフトしているのだ。今作で象徴的なのがシングルヒットした「EASY COME, EASY GO!」で、このアルバムバージョンではアコースティックギターを際立たせながらもビートを強調し、タフな印象に仕上げている。稲葉浩志がラップ調で歌う「GIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER-」、坪倉唯子がゲスト参加した「VAMPIRE WOMAN」といった、いずれも女性に翻弄(ほんろう)されるラブソングにおいても、音の方向性は同じである。この路線拡大にあたっては、エンジニアにJason Corsaro(デュラン・デュラン、マドンナなどを担当)を起用した意図も大きそうだ。初のクリスマスソング「HOLY NIGHTにくちづけを」、稲葉の語りをメインにしたスローナンバー「It's Raining…」などもこうしたトライアルの一環と取れる。結果的にこの野心作はファンに受け入れられ、バンドにとってはセールスチャートの首位を初めて獲得したアルバムとなった。

国または地域を選択

アフリカ、中東、インド

アジア太平洋

ヨーロッパ

ラテンアメリカ、カリブ海地域

米国およびカナダ