「過去最高と思えるアルバムができました」と、King & Princeの髙橋海人はアルバム『Re:ERA』についてApple Musicに語る。6作目にしてグループ初のコンセプトアルバムとなる本作は、全曲で一つの壮大な物語を描く。永瀬廉は制作の経緯を振り返って、説明する。「1年前くらいから話し合いを始めました。最初はまったく別のテーマを考えていたのですが、途中で海人がプライベートで宇宙にハマり、そこから着想を得てアイデアを出し合ううちに、気付けばこの方向に進んでいました」 2人が共に作り上げた物語は、遠い未来、地球からずっと離れた小さな星“プラネット・エイジ”が舞台。そこでは16の生き物たちが仲良く暮らしているという設定で、それぞれにフィーチャーした歌が紡がれる。髙橋は楽曲のイメージに合わせ、全16体のキャラクターも描き下ろした。「自分たちの楽曲がどんどんいろんな人に伝わって、独り歩きしてくれたらうれしい。そのために一曲一曲のキャラクターを描いたら、もっと愛着を持ってくれるんじゃないかと思って実験的にコンテンツを作っていきました。みんながどう楽しんでくれるのか、僕らも楽しみ」 緑黄色社会のメンバーが手掛けた青春ソング「ボーイミーツガール」、小林武史プロデュースのバラード「halfmoon」、Mega Shinnosukeプロデュースのエレクトロポップ「Harajuku」。多彩なアーティストたちも、小さな星を舞台に魅力あふれる物語を紡いだ。髙橋は新たな試みを重ねた本作に、確かな手応えを感じていると言う。「とにかく楽しくて仕方なくて、この気持ちを共有する廉とお互いに『今回やばいよね』と何回言ったことか(笑)。このワクワクを余すことなくみんなに届けたい」。タイトルの『Re:ERA』は“リエラ”と読み、その言葉には「過去のことも背負って、僕らが新しいKing & Princeの新しい時代(ERA)をまた築いていこうという気持ちを込めた」と永瀬は語る。ここからは2人にいくつかの楽曲を解説してもらおう。 Odyssey 髙橋海人:作詞と作曲を手掛けました。物語のイントロとして、“プラネット・エイジ”を創り出した2人の研究者の過去から今までのストーリーを描いています。デモ音源は家で録ったのですが、ここまでハンドメイド感のあるデモを廉に聴かせたのは初めて。歌詞もまだない状態で、「これどうかな」って廉に聞いたら「めっちゃええやん」と言ってくれたので、「よし!」って思えました。 永瀬廉:一番最初のデモは鼻歌の“フフフ”だったよね。その状態から徐々に完成していく過程を見ていたので、すごくワクワクしました。全パートを海人が歌っている仮歌を聴いて覚えるのも新鮮で、いい曲だな、海人らしいなと感じていました。 WOW 髙橋:アルバムの象徴となる曲を三浦大知さんに手掛けていただけたらと2人で話し合い、お願いしたところ快く引き受けてくださり、さらに「一緒に作るのはどう?」と提案もいただいて、僕も制作に携わりました。大知さんは、自分と廉の関係性をどうやったら楽しく表現できるかを意識して作ってくださいました。至るところに大知さんのエッセンスが感じられるのがうれしいです。 永瀬:パフォーマンスするとハッピーになって、“これが音楽だ”とすごく感じられる曲です。大知さんはダンスにも携わってくださり、最初は頭を使う必要がありそうな振り付けだなと思ったけど、実際にやってみると考えるのではなく感じるような振り付けで、体が勝手に動きたくなるんです。そんなダンスにはなかなか出会えないので、さすが大知さんだなと。 HOTTER & HOTTER 永瀬:もともとは夏をイメージした歌詞でしたが、あんまり季節を限定したくなくて、でも熱いビートは残したいという思いがあり、この形に落ち着きました。熱さを感じながらも、おしゃれに情熱的にまとまったのがうれしい。 髙橋:ラテンフレーバーの曲が大好きなので、“アチアチ感”を出しながら、爽やかに歌い上げることでキンプリテイストにするというバランスに注意を払いました。 POPSTAR in the KINGDOM 髙橋:僕のソロ曲で、SKY-HIさんにプロデュースしていただきました。SKY-HIさんが「こういうのやってみてよ」とどんどん提案してくださるので、「SKY-HIさんに褒められたい」と思いながら(笑)、新鮮な気持ちで挑戦しました。自分はしゃべる速度が遅めの亀タイプなのですが、この曲は今後これほど速いラップをやることはあるんだろうかと思うくらい速くて、特に終盤の畳み掛けがめちゃめちゃカッコよくなったと思います。ガヤみたいなパートも全部自分で録り、とても楽しいレコーディングでした。 染み 永瀬:僕のソロ曲は、同期であるなにわ男子の西畑大吾と、Aぇ! groupの正門良規に参加してもらいました。大吾は作詞、正門はギターを担当し、コーラスにも参加してもらっています。3人それぞれ意見を出し合いながら、3人らしさを出しつつ、でも幅広く届く歌になることを意識しました。「親友より心友が似合う」という歌詞は、このクサさがいいなと思うお気に入りポイント。僕ら3人の関係性は、こびり付いて消えない“染み”のように色あせないことを表現しています。
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