前作『Good Girl Gone Bad』でそれまでのイメージを自ら壊して新しい時代のアイコンとしての地位を揺るぎないものにしたリアーナが、2009年にリリースした通算4作目のアルバム。自身のイニシャルと年齢制限のダブルミーニングになっているタイトルに暗示されている通り、前作で披露したエッジーな方向性がより強調された実験的な作品に仕上がっている。前作の成功と私生活で起こったトラブルによるアップダウンの中で、あえて創作に打ち込むことで前進することを選んだ21歳のリアーナのストレートな思いが込められている点が大きな特徴だ。サウンド面では、Ne-Yo、STARGATE、ザ・ドリーム、C."Tricky" Stewart、ジャスティン・ティンバーレイク、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュといった超豪華なプロデューサーとゲストの参加が目を引くが、その中でも重要な役割を果たしているのがイギリスのドラムンベース/ダブステップユニットのチェイス&ステイタス。「Wait Your Turn」や「G4L」のヘヴィなサウンドがアルバム全体のリファレンスとなり、他のプロデューサーの通常の作風ともこれまでのリアーナの作品とも異なるダークかつゴシックな世界観を作り出すことに大きく貢献している。Ne-Yoプロデュースの壮大なバラード「Russian Roulette」での圧倒的な表現力に象徴されるように、アーティストとしてさらに成長した姿を披露した意欲作だ。
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