京都在住のラッパー、Daichi Yamamotoがデビュー以前から親交を深めてきたJJJのプロデュースの下、自身の内面と向き合ったサードアルバム。本作は、JJJが投げかけるシンプルなワンループのビートに、ラップを入れて返す制作スタイルから生まれた楽曲を厳選。心のよどみを洗い流すような「Drain」から、アトランタと横須賀にルーツを持つCFN MALIKを迎え、スピードと緊張感を上げる「F1」。岩見継吾（Keigo Iwami）のコントラバスをフィーチャーしたジャズの薫り漂うビートとJJJのラップが深みへと誘う「Find A Way」、KzyboostやBobby Bellwoodによるコーラスを交えた「interlude」からぐっとエモーショナルに響く「Everyday People - Afro」など多彩な楽曲が、ラップと歌唱を行き来しながら紡がれる、斬新で柔軟なフロウを際立たせている。そして、ギリシャ旅行での出来事に端を発する「ATHENS」や地元に対する愛憎半ばの思いが込められた「ガラスの京都」など、自身のルーツや日常から湧き上がる感情をありのままに描いたリリックは、葛藤を抱えながらも歩みを止めないDaichi Yamamotoの成長、成熟を鮮やかに映し出す。