2013年にリリースされたセカンドアルバムにして、グラミー賞にノミネートされたジェイムス・ブレイクの代表作。圧倒的なミニマリズムとベースミュージックからの影響を凝縮させた低音表現、そしてオートチューンによって変調したボーカルが大きな衝撃を与えたデビューアルバムから2年後、ジェイムス・ブレイクは本作でシンガーとしての成長を我々の前に提示した。リード曲「Retrograde」に顕著なように、ポストダブステップと形容されたトラックはその実験性を保ちながらもオーセンティックな手触りを獲得し、ボーカルはエフェクトを弱めることでこれまで隠されていたジェイムス・ブレイクの本心が発露されたかのような印象に。また、その上で本作において注目したいのはコラボレーションだ。ブライアン・イーノとの共作曲「Digital Lion」、そしてRZAを客演に迎えた「Take a Fall For Me」は、次作以降のジェイムス・ブレイクの歩みを予見しているかのようである。このアルバムはApple Digital Masterに対応しています。アーティストやレコーディングエンジニアの思いを忠実に再現した、臨場感あふれる繊細なサウンドをお楽しみください。