

「バンドを思い浮かべ、彼らと演奏したいことをイメージしながら、一人一人が輝くように曲を書き進めていきました」。自身のプロジェクト、Hiromi’s Sonicwonderとしてリリースする約1年半ぶりのアルバム『OUT THERE』について、上原ひろみはApple Musicに語る。「前作『Sonicwonderland』は、アルバムの構想から楽曲を作り、それを具現化してくれるミュージシャンを探すことから始めました。本作はそれとは真逆の発想です」。アドリアン・フェロー(B)、Gene Coye(Dr)、Adam O’Farrill(Tp)という強力なメンバーとの、それぞれの個性がぶつかり合うセッションが収められた前作とは異なり、本作は“Sonicwonder”というバンドの一体感を表現した作品となった。オープニングは、上原のデビュー作『Another Mind』(2003年)に収録された代表曲「XYZ」の再演。バンドバージョンに進化したパワフルな展開にアルバム全体への期待が高まる。コミカルなメロディと緊張感あふれる即興演奏が共存したプログレッシブな「Yes! Ramen!!」に続いて、カナダ出身のシンガーソングライターMichelle Willisのボーカルをフィーチャーした美しいバラード「Pendulum」が一服の清涼剤に。そしてアルバムのタイトルでもあり“冒険の旅”をテーマにした4部構成の組曲「OUT THERE」、ピアノソロで演奏された「Pendulum」を挟んで、ポップで爽やかなメロディが印象に残る「Balloon Pop」で幕を閉じる。アルバムを通して全員が楽しんで演奏している様子が目に浮かび、上原ひろみと仲間たちの旅路はまだまだ続きそうだ。ここからは上原自身に全曲の解説をしてもらおう。 XYZ (feat. Sonicwonder) 2003年のデビューアルバムに録音して以来、自身のすべてのバンドプロジェクトで演奏している曲。Sonicwonderらしい「XYZ」になりました。 Yes! Ramen!! (feat. Sonicwonder) ラーメンは1杯のどんぶりに店主の人生が詰まっている。いろんなラーメンがあり、自分のお気に入りのラーメンは本当に人それぞれで、それは音楽ととても似ている。ラーメン屋さんでラーメンを食べる時は、みんな並んで、その1杯に向かい合い、集中する。それもライブに似ている。私のラーメンへの敬意を曲に込めました。 Pendulum (feat. Sonicwonder & Michelle Willis) [Solo] 大好きなボーカリスト、Michelle Willisと録音しました。彼女のスモーキーでブルージーな素敵な歌声が最高です。 OUT THERE: Takin’ Off (feat. Sonicwonder) 「OUT THERE」は、今いるここではないどこかへ、踏み出していくような組曲。まず飛び立とう。 OUT THERE: Strollin’ (feat. Sonicwonder) 歩いてみよう。好奇心の赴くままに。 OUT THERE: Orion (feat. Sonicwonder) オリオン座は、いつも私たちを見守り続け、現在地を教えてくれます。 OUT THERE: The Quest (feat. Sonicwonder) そして、冒険の旅は続く。 Pendulum (feat. Sonicwonder) [Solo] (他の収録曲とは異なり)もともと、ソロピアノの曲として生まれました。 Balloon Pop (feat. Sonicwonder) カラフルな風船が、飛び跳ねるイメージ。最初のリフが生まれた時、早くライブでやりたいなと思った一曲です。