1987年にリリースされた荻野目洋子による6作目のアルバム。当時流行していたユーロビートの日本語カバー4曲とシングル曲、そしてアルバムオリジナル楽曲で構成されている。Angie Goldのヒット曲「Eat You Up」を日本語カバーした「ダンシング・ヒーロー」は、2017年にリバイバルヒットした1980年代を代表する名曲。他のカバー曲も多くのアイドルやアーティストがカバーしたが、森浩美などの作詞家陣が手掛けたポップな日本語詞とスタイリッシュなアレンジ、そして荻野目洋子のパワフルなボーカルはアイドルソングを超えた完成度を誇る。「六本木純情派」など、収録されたシングル曲全てがベスト10入りしており、ブレイクの端緒となったアルバムだ。全体的にはダンサブルなナンバーがそろい、ロックバンドNOBODYが手掛けた楽曲ではハードなサウンドにビートを効かせ、小室哲哉が作曲した「NONSTOP DANCER」では、初期の小室テイストが詰まったテクノサウンドで時代を先取りした。また、「D2D」のようなムードナンバーもアルバムにアクセントを与え、彼女の歌唱力の高さを再確認させてくれる。