No Más

No Más

Tom Van Buskirk と George Langford によるユニット Javelin のデビュー・アルバム。Thrill Jockey などからのリリースで注目を集めていた彼らだが、このポップぶりは期待どおりの出来と言っていいだろう。曲ごとに表情をクルクルと変える構成は非常に雑多でありながら不思議な一体感を持っている。この一体感の源泉は、おそらく彼らのぶれない美意識に起因しているのだろう。ミドル・テンポの “Vibrationz” で幕を開け、重厚なムードな “Mossy Woodland”、チープなテクノ・ポップ “Oh! Centra”、アップ・トゥ・デイトなエレクトロ “On It on It” へと続く序盤の展開からすっかり Javelin ワールドへとはめられている自分に気づく。中盤から後半にも良質な “山” がいくつか用意されており、上がったり下がったりしながらどっぷりとその世界に浸らせてくれる。これが実に心地いい。自分のフィルターを通すことであらゆるジャンルの曲を並列にプレイできる優れたDJにも通じるような、常に意外性を発見しながら身を任せていられる心地よさだ。理屈抜きで楽しんでほしい。

その他のバージョン